006 《貴方を愛する時と憎む時》山元 恵一(1’23”)

ナレーター:伊藤 美波(沖縄県立那覇国際高等学校 放送部)

 

「▶」をクリックすると音声が流れます。

なんとも不思議な光景です。

レンガ造りの廃墟の周りに、マネキンや壺、レモン、洗濯板、ランプなど、様々なものが雑然と置かれています。

奥には、砂漠のような空間が広がり、画面中央には、輪郭だけの目が描かれています。

目の中心に重なったマネキンの胴体は透けています。

中央の目は、こちらを見つめているのか、向こう側を見ているのか、視点によって光景の見え方が違ってきます。

このような絵の手法はシュルレアリスムと言われ、無意識の世界を表現しています。

山元は、沖縄におけるシュルレアリスムの先駆者で、この作品は、その代表作です。

「愛する」と「憎む」という相反する感情や、説明できない複雑な思いを、絵で表そうとしたのでしょう。

一覧に戻る

 

シェアしてみゅー

TOP