002《B嬢の肖像》當原 昌松(1’34”)

ナレーター:天久 愛詠(沖縄県立那覇国際高等学校 放送部)

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前髪を眉上で短く切り、横も耳がちょうど隠れる長さに切りそろえた女性。

真っ直ぐこちらを見据え、ややつり上がった眉からは、意思が強い印象を受けます。

女性の側には肘掛けのある椅子が並び、背後の壁には、富士山のような円錐形の山が描かれた絵が飾られています。

この作品は、1920年代後半から1930年代前半に描かれました。

当時、都市部を中心に、一般家庭でも生活様式やファッションの洋風化が進んでいました。

この肖像画の女性の髪型や服装、室内の様子から、当時の流行の一端を窺うことができます。

また、肖像画は、背景に描かれたモチーフが、モデルとなった人物の人柄や人生を表すことがあります。

この作品に描かれている椅子や壁に飾られた絵などから、この女性がどのような人だったのか、想像を膨らませてみるのも作品鑑賞の楽しみ方のひとつです。

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