2《湿原をめぐる彼我の関係(Ⅰ)》(1:29)
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《湿原をめぐる彼我の関係(Ⅰ)》は、1992年の大作です。
高さ226.5センチ、幅400センチの画面に、アクリル、クレパス、砂などが重ねられています。
退職後10年間の集大成とされる、水辺のシリーズのひとつです。
山城が幼少期を過ごした国頭村桃原の東には、広い湿地帯、奥間ターブックヮがありました。
その荘厳な暗さは、山城の原風景です。本作の湿原は、光と闇、生と死、記憶と忘却が入り混じる境界の場。
「彼我」は、自己と他者、内と外の関係を示しています。
黒を基調に、水色、赤、黄、紫が重なり、無数の線が走ります。
絵具と砂の交差が、深い奥行きを生み出しています。
山城はキャンバスを床に置き、周囲を巡りながら、描いては消す行為を繰り返しました。
目指したのは、意識をできる限り消した「無作為」の表現です。
巨大な画面の前で、線と色の響き合いを全身で受け止めてみてください。