2-25《古墟の一隅》 石嶺 傳郎 (1:19)
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石嶺傳郎《古墟の一隅》は、1961年の油彩です。
戦後の沖縄を生きた石嶺は、土地に刻まれた傷跡と、人々の暮らしを内側から見つめました。
描かれているのは、古い建物の一角です。崩れかけた壁、風雨にさらされた木材、差し込む柔らかな光。
荒々しさと繊細さをあわせ持つ筆致が、戦後の「壊れたままの時間」を画面にとどめています。
外から見た楽園ではなく、戦後の現実を受け止めた風景です。
「古墟」には、廃墟だけでなく、積み重なった時間や記憶の層が込められています。
石嶺は壊れた建物を、失われたものではなく、記憶が残り、人々が再び生きる場所として捉えました。
「沖縄はどう描かれてきたか」という本展の問いに、内側からのまなざしで応える作品です。
画面に刻まれた時間と、静かな光を感じ取ってみてください。