011《老母像》玉那覇正吉(1’05”)

011《老母像》玉那覇正吉(1’05”)

サムネイルをクリックすると音声が流れます。

001-沖縄美術の流れ。概要の音声が流れます。

ナレーター:金城千佳(沖縄県立那覇国際高等学校放送部)

椅子に腰掛け、やや緊張した面持ちで正面を見据える高齢の女性。紺色の着物を着て、白髪を沖縄の伝統的な髪型に結っています。

日焼けした浅黒い肌や、顔に刻まれたシワ、肘掛けに添えられた両手の骨張った様子から、女性の逞しさや、これまで過ごしてきた歳月が感じられます。

一方で、垂れたまぶたの奥の瞳は包容力に満ち、温かい印象を受けます。
「老母像」と題されたこの作品は、玉那覇の育ての母親をモデルに描かれました。

玉那覇は大切に育ててくれた育ての母を、実母以上に慕っていたといいます。
彫刻家でもあった玉那覇は、同じ「老母像」と題した彫刻作品も制作しています。

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