「▶」をクリックすると音声が流れます。
鮮やかな赤地に白い梅模様の衣装をまとった女性が、扇を手に優雅に舞っています。きらびやかな髪飾りと紫色のハチマキをつけたその姿は、とても華やかです。
後ろには、紺や黄色の絣の着物を来た女性たちが、琴や三線を奏で、舞を引き立てています。
さらに奥の屏風には、六角形の東屋やアーチ形の石橋が描かれており、琉球王家の別邸「識名園」であることがわかります。
舞と音楽、そして王家ゆかりの庭園の風景が相まって、優美な雰囲気が広がっています。
大野麦風は、1934年に沖縄を訪れました。沖縄の芸能に触れ、その魅力を描きとろうとした麦風のまなざしが感じられます。