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白澤とは、中国に伝わる想像上の動物で、人の言葉を理解し、世の中のあらゆることに精通し、めでたいことが起こる前ぶれとして出現するとされています。
日本においては、顔は人、体は牛で表され、額や脇腹に眼があり、頭や背に角が生えた姿で描かれます。
喜屋武は、琉球王国時代の絵師・自了が描いた《白澤の図》に着想を得て、この作品を描きました。
自了の白澤はどこかユーモラスな姿をしていますが、この作品では写実的に描かれ、額や脇腹にある眼はどの角度からでも目が合うようで、内面を見透かされているような気持ちになります。
自了の作品に出会ったことにより琉球絵画を意識するようになった喜屋武は、赤土や琉球藍といった沖縄の素材や天然顔料にこだわり、作品を制作しています。
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