008 《解放地》喜久村 宏(1’14”)

ナレーター:伊森菜津子(沖縄県立那覇国際高等学校放送部)

 

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淡い水色で、海が見える風景が描かれています。遠くの方には、まるで雪が積もったかのような白い陸地があり、その横には大きな貨物船が見えます。

画面の手前には有刺鉄線が張られた柵が立ち、こちら側から向こう側へ行くことを阻んでいるかのようです。

柵を越えたあたりに、2つの丸が描かれています。通常の景色では存在しないであろう不自然な丸があることで、見る者に不思議な感情を抱かせます。

「解放地」という作品タイトルがつけられていますが、解き放たれたイメージからは程遠い、寒々とした光景が広がっています。

沖縄が本土へ復帰した8年後に制作されたこの作品からは、思い描いたものとは異なる復帰に対する、作者の心情が表れているかのようです。

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