1. 【国際博物館の日2021】新型コロナと展覧会

【国際博物館の日2021】新型コロナと展覧会

最終更新日:2021.05.22

 昨年の春から猛威を振るう新型コロナウィルスに対し、当館でも2度の休館を余儀なくされ、春と夏に予定されていた展覧会の幾つかを中止にしました。そうした中、無事に開催することができた企画展「沖縄の藍」には、県内外から多くの皆様にご来館いただき、担当した学芸員として本当にうれしく、感謝の気持ちでいっぱいです。
 この1年、コロナ禍で博物館がどういう活動ができるか模索する日々が続きました。当館では、まずはコロナ感染防止のための方針作りや具体的な対策を優先して行いました。続いてオンラインによるバーチャルミュージアムや解説動画のホームページ上での発信等、休館中でも博物館の資料を楽しんでいただける取り組みに着手しました。これらがきっかけとなり、ネット配信をしている他館の活動等を知る機会も増え、新しい博物館の可能性を考える上で大いに参考になりました。
 一方、例年通りとはいかない中、展覧会を開催できたことは、学芸員として本当に誇りに思います。博物館は、実物の資料がもつ魅力を発信する場所であり、私たち学芸員はそれぞれの切り口で資料を研究し、多角的な視点をもって展示したいと考えています。また、企画の段における展覧会の意図することを、実際にどれだけ伝えられるかを目標にしています。
 「沖縄の藍」展では、関係者に多大なご協力をいただき、貴重な研究資料を多数お借りして展示しました。今では希少な製藍の技を紹介するため、映像資料も多数上映しました。そして、展示をご観覧いただいた方々の多くが何度も足を運んでくださり、藍の魅力を十分伝えられたと実感いたしました。
 博物館ではこれからも本物の資料を通して感動をお届けできるよう、学芸員一同日々の調査研究に励みますので、ご支援のほどよろしくお願いします。
 
  
企画展「沖縄の藍」(左:アフリカ、中央:沖縄、右:藍染め体験ワークショップ
民俗担当 主任学芸員 大湾ゆかり

民俗担当 主任学芸員 大湾ゆかり

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