港川人3, 4号

最終更新日:2007.10.09


港川人は、1号~4号と名づけられた保存のよい4体分の骨格標本を中心とした化石人骨です。

港川人は発掘後、研究のために東京大学に運ばれました。港川1号と2号は今も東京大学総合研究博物館に収蔵されていますが、3号と4号は2007年10月から、沖縄県立博物館に帰ってくることになりました。

港川人は、その古さと保存のよさにおいて、日本の化石人骨としてはもっとも価値の高いものです。港川人3、4号はいずれも成人の女性で、身長は3号が155.6cm、4号が149.9cmと推定されます。4号には両肘の部分に特徴的な損傷があることから、なんらかの葬送儀礼が行われたのではないかとも考えられています。

港川人がどこから来たのか、また現代のウチナーンチュと関係があるのかどうか、まだはっきりしたことはわかっていません。しかし今後、港川人と比較できる新たな化石が発見されることによって、ウチナーンチュの由来、さらには日本人のルーツが明らかになる日がやってくるかも知れません。

沖縄県立博物館は、そのような研究の拠点となることを目標のひとつにしています。

学芸員  藤田 祐樹

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