琉球王国時代の歴史を紹介する視点の一つとして、葬墓制について取り上げます。
当館には、民俗分野に多くの厨子、また、歴史分野には琉球王国時代の葬墓制を考える史料(墓敷証文・家譜)が収蔵されています。
本展では、近世期の士族社会に焦点をあて、『四本堂家礼』をはじめとしたマニュアルや、首里系士の項姓砂辺家を事例に、文献史料からみる琉球の葬墓制を紹介します。
本山桂川(もとやま・けいせん、1888-1974)は、長崎県出身の民俗学者です。
1920年代に沖縄県を訪れ、首里や那覇、宮古島、石垣島、与那国島の各地の人物や生活文化等の様子を調査しました。特に1923年12月下旬から1924年2月には長期間滞在し、沖縄各地を巡った調査成果を『与那国島図誌』や『南島情趣』(1925年刊行)等で発表しました。さらに、同調査で撮影した写真を写真集『琉球』(上・下)として刊行し、掲載された全120枚からは当時の沖縄の様子をうかがうことができます。
本展では、本山桂川が100年前に撮影した写真の展示を中心に、本山がみた100年前の沖縄のすがたを紹介いたします。
沖縄県立博物館・美術館
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