1. 【国際博物館の日2021】博物館の未来-再生と新たな発想-

【国際博物館の日2021】博物館の未来-再生と新たな発想-

最終更新日:2021.05.25

 博物館を知ることはその土地や人の歴史を知ることであると思います。また、博物館がその町にあることはその町のアイデンティティーを構築していく場所があると言うことになります。沖縄県立博物館・美術館がおもろまちに出来て13年目になりますが、その前は那覇市首里当蔵町(とうのくらちょう)にありました。更にその前には同じ那覇市首里桃原町(とうばるちょう)にありました。沖縄県立博物館・美術館はその前身である沖縄県立博物館時代、琉球政府立博物館時代を含めると70 年以上の歴史を有しています。
 現在はコロナ禍により当館の歩みの中で最も大きな事態に直面していると言えます。令和2 年度に計画していた様々な講座や体験学習の中止が相次ぎ、更には毎年、遠隔地で当館の展示を行っている移動展が次年度に延期となり、博物館活動が制限される事態になってしまいました。一方で、常設展示並びに企画展の学芸員による解説動画を製作し、公開していくといった新たな模索が始まっています。
 このような状況下で昨年からのコロナ禍によって博物館を訪れる皆様もなぜ博物館に足を運ぶのか、そして博物館がなぜ必要なのかといったことを考える切っ掛けになったと思われます。今後求められてくるのは博物館側と来館者側の相方向による博物館活動であると考えています。
 今年度もしばらく、博物館活動の模索が続いていくと思われます。このような苦難を経験することで新たな博物館としてのあり方が近い未来において明確になっていくように思われます。
考古担当 主任学芸員 山本正昭

考古担当 主任学芸員 山本正昭

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