1. 【国際博物館の日2021】新型コロナと県立博物館・美術館 Okimuの危機

【国際博物館の日2021】新型コロナと県立博物館・美術館 Okimuの危機

最終更新日:2021.05.11

 新型コロナウィルス感染症が沖縄でも確認されたのは2020年2月12日。「ダイヤモンドプリンセス」号の乗客から感染したことから始まった。徐々に感染は拡大し8月9日には県内最多156人の感染者数が報道された。「きっと1年後には終息に向かっているだろう」という希望もあったが、新型コロナ禍は第4波を迎え、現在も余念の無い感染症対策が必要とされている。さて、新型コロナウィルスによる当館への影響について概観する。
 昨年度、沖縄県立博物館・美術館は2度の臨時休館を行った。最初は全国を対象にした緊急事態宣言下において2020年4月10日~5月20日の41日間の休館であった。2度目は県独自の緊急事態宣言が発出され、2020年8月2日から9月5日の35日間の臨時休館となった。その他にも企画していたイベントの中止や延期が23件を数える。
 当然のごとく臨時休館は入館者数に大きく影響した。2020年2月から12月末時点の集計では、団体予約キャンセルが99件あった。海外からの予約の他、国内・県内の学校による遠足や修学旅行、団体旅行ツアーや県内老人クラブの団体予約であり、人数にすると8,231名にのぼる。また当館の講座室や講堂を利用した民間企業の会議や説明会、私立学校等の催事による貸館は435件のキャンセルがあった。もちろん常設展や企画展の観覧者数も減り、入館者数は前年の2019年の約61万人と比較すると、2020年は約17万人となり前年比73%の減となった。新型コロナの影響は当館にも深刻な影響を与えている。
 さて、そのような新型コロナ禍にあって感染症予防の観点から外出規制や人混みを避ける必要性が求められる今日である。旅行や遠隔地への往来が心配な日々において、あらためて地元の博物館や資料館を訪れることをお勧めしたい。地元の自然・歴史・文化を学び、地域のことを理解する機会の創出につなげていただきたい。

 
写真1 アプローチに設置されたチケット払戻案内


写真2 博物館・美術館エントランスのサーモグラフィーカメラ
博物館班長 外間一先

博物館班長 外間一先

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