1. 三線盛嶋開鐘 附胴

三線盛嶋開鐘 附胴

最終更新日:2008.04.02

三線は沖縄を代表する伝統楽器です。15~16世紀ごろ中国から伝わり、改良を重ねて現在の形になりました。
王朝時代は宮廷楽器として発達し、中国の使者を歓待する宴席などで演奏されました。三線の製作は首里王府の管轄で、南風原や真壁などの名工が活躍しました。いくつかの型が創案され、「開鐘(ケージョー)」と呼ばれる名器も登場します。
盛嶋開鐘は、歴代の国王に寵愛され、「開鐘の中の開鐘」「筆頭開鐘」と讃えられた最高の名器です。棹の芯裏に格調高い筆致で「盛嶋開鐘」と朱筆されており、首里王府の高官による墨跡であることが推察されます。 
棹は優美な真壁型で、黒褐色の漆が美しさを一層引き立たせています。また、胴の内側には突起状の細工があり、音が共鳴するように工夫されています。
1982年(昭和57)、尚裕氏から沖縄県に寄贈されました。県指定文化財。

主任学芸員  久場 政彦

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