これから開催する展覧会
2026年02月22日(日) ~ 2026年03月29日(日)
日本語では、「生(なま)の芸術」と訳されてきたアール・ブリュット。1940年代、フランスの画家、ジャン・デュビュッフェが、精神障害者や独学のつくり手などの作品に心を打たれ、提唱した美術の概念です。
本展では、2023年に公益財団法人日本財団が滋賀県立美術館に寄贈した作品を中心に、沖縄県立博物館・美術館所蔵の喜舎場盛也も加えた45人+1人の日本のアール・ブリュットのつくり手による作品約450点を展示します。
たとえば、「も」を何百回と書いたり、他人には読めない文字で毎日同じ内容の日記を記したり、寝る間を惜しんで記号を描き続けたり―冴えたひらめきや、ひたむきなこだわりを形にするため、出どころの謎めいた発想と熱量をもって挑む、そんな冒険的な創作との出会いをお楽しみください。
齋藤 裕一《ドラえもん》2003–2006年
滋賀県立美術館蔵 撮影:大西暢夫
写真提供:ボーダレス・アートミュージアムNO-MA

色と形、それはなにかをつくるとき、大切な要素です。本展の作品のなかにも、色と形をめぐる様々な試みをみることができます。その中には、つくり手のひらめきや、気の迷い、動かす手の喜びなどが透けて見えてくることでしょう。
つくり手:松本 寛庸、村田 清司、伊藤 喜彦、畑中 亜未、舛次 崇、藤野 公一、木村 茜、鎌江 一美、大梶 公子、平瀬 敏裕、八重樫 道代

自分の名前、お母さんの肖像、同じ内容の日記などなど……ここでは、繰り返しを中心とした作品を紹介します。一つのことにこだわる執念にも、やすらぎを求める行動のようでもある「繰り返し」とは、どのような意味を持つ営みなのでしょうか。
つくり手:伊藤 峰尾、吉川 秀昭、芝田 貴子、滋賀 俊彦、橘高 博枝、戸來 貴規、齋藤 裕一、上田 志保、佐々木 早苗

ここでは、つくり手たち自身を捉えた映像をご覧いただきます。映像を通し、つくり手たちの、生きることとつくることの分かちがたい結びつきについて、その一端を、感じ取っていただけることでしょう。
つくり手:木村 茜、伊藤 峰尾、佐々木 早苗、石野 敬祐、平瀬 敏裕、西本 政敏、畑中 亜未
上里 浩也《キャセイ・パシフィック航空 》1998–2000頃
滋賀県立美術館蔵 撮影:大西暢夫
写真提供:ボーダレス・アートミュージアムNO-MA
狩俣 明宏《運転手シリーズ》2000年頃
滋賀県立美術館蔵 撮影:大西暢夫
写真提供:ボーダレス・アートミュージアムNO-MA
路上に落ちていたモノを拾い集めてつくったオブジェや、独特に着飾った派手な服装で町中を行くパフォーマンス、また自分の知る人々の顔、関心のある乗り物の精巧な再現など、ここでは、社会との交わりを感じさせる作品を展示します。
つくり手:八島 孝一、宮間 英次郎、上里 浩也、高橋 和彦、西本 政敏、平岡 伸太、水谷 伸郎、平野 信治、狩俣 明宏、大久保 寿、吉澤 健、畑名 祐孝、石野 敬祐

激しい感情を表明したり、やすらぎを求めたり、過去の記憶を掘り起こしたり、我を忘れてなにかに没頭したり、ここでご覧いただく作品からは、そういった心の動きを感じ取ることができるでしょう。
つくり手:秦野 良夫、木伏 大助、内山 智昭、木本 博俊、松田 僚馬、富塚 純光、岩崎 司、小幡 正雄、山崎 健一、高橋 重美、土屋 正彦、澤田 真一、喜舎場 盛也
| 会期 | 2026年02月22日(日) ~ 2026年03月29日(日) |
|---|---|
| 場所 | 企画ギャラリー1,企画ギャラリー2 |
| 観覧料 |
|一般|1500円(1200円) |大学・高校生|800円(650円) |中学・小学生|400円(350円) |未就学児|無料 ※( )は前売および20名以上の団体料金(前売券の販売日が決まりましたら、ウェブでお知らせします) ※キャンパスメンバーズ(沖縄県立芸術大学、沖縄国際大学、専門学校尚学院国際ビジネスアカデミー)は当日料金の半額 ※障害者手帳、療育手帳をお持ちの方および介助者1名は当日料金の半額(身分証の提示が必要です) |
| 開館時間 | 9:00~18:00(金・土は20:00まで) ※入場は閉館の30分前まで |
| 休館日 | 毎週月曜日、2月24日(火) ※2月23日(月)は開館します。 |
| 主催 | 沖縄県立博物館・美術館 |
| 主催 | (一財)日本財団DIVERSITY IN THE ARTS |
| 特別協力 | 滋賀県立美術館 |
| 協力 | 琉球新報社 |