1. 新収蔵品展 令和6年度 収蔵資料

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博物館 企画展

新収蔵品展 令和6年度 収蔵資料

2025年05月23日(金) ~ 2025年06月23日(月)

新収蔵品展 令和6年度 収蔵資料

「新収蔵品展」は、前年度に寄贈・収集・購入・移管・修理された資料を一堂に集め、広く一般に公開することを目的として開催します。

今回は、令和6年度に新たに収蔵した164件(19,203点)の中から厳選してご紹介!

今後の展示や研究活動で活躍する多岐にわたる分野の資料は見ごたえ十分です。
一斉公開するこの機会をぜひお見逃しなく!

 

みどころ一挙紹介!

【地学】

■シカマイア・アカサカエンシス模型

シカマイア・アカサカエンシス模型

本資料は、岐阜県大垣市に分布する古生代ペルム紀の石灰岩(赤坂石灰岩)から産出する大型の二枚貝である「シカマイア・アカサカエンシス」の復元模型です。
1968年に報告されてから長らくその全貌が分かっていなかった化石ですが、近年の研究(Asato et al., 2017)により、ようやく全体像が明らかにされました。

  ■大型軽石

寄贈:丸谷 由氏・丸谷夏瑠沙氏

大型軽石

本資料は、小笠原諸島の硫黄島の翁浜沖火口から2023年10月末頃に噴出したと思われる軽石です。
2024年9月末に西表島に漂着したものが採取されました。

これまで発見された硫黄島の軽石の中でも大型で、長辺の長さは50 cm以上となっています。

【生物】

■長嶺邦雄チョウ類標本コレクション

寄贈:長嶺邦雄氏

長嶺邦雄チョウ類標本コレクション

本資料は、長嶺邦雄氏が1950年代から沖縄県内で採集したチョウ類を中心とする昆虫標本で、約17,500点に及びます。中学校教諭として赴任した県内各地において採集された学術的価値の高いコレクションで、研究資料としても極めて貴重なものです。

■知念盛俊貝類標本コレクション

寄贈:知念 技氏

知念盛俊貝類標本コレクション

本資料は、知念盛俊氏(1936–2016)が約40年にわたり収集した陸貝を中心とする貝類標本群です。
中には希少種も含まれ、採集地や日時の記録がしっかり残されており、地域の自然環境の変遷を知ることのできる大変貴重な自然史資料です。

【美術工芸】

自了 作「野國馬の図」 

寄贈:米須家

自了 作「馬の図」

琉球王国時代の絵師として記録が残る一番古い人物である自了(城間清豊/欽可聖)が描いた馬の図です。
もともとは琉球国王・尚家に伝わっていましたが、戦後になり自了の子孫である米須家が譲り受け、この度当館に寄贈されました。
自了の絵は現存数がきわめて少なく、落款が確認されていたのはこれまで1例しかありませんでしたが、本作は2例目として確認されました。伝来も確かで年代もわかる大変貴重な資料です。

三線 知念大工 銘 曁性(きせい)

寄贈:又吉勝男氏

三線 知念大工 銘 曁性(きせい)

知念大工型の三線です。棹の心部分に「曁性(きせい)」の銘があります。
本作は、野村流を代表する演奏者で、琉球政府文化財保護委員会専門委員や野村流音楽協会会長等を務めた池宮喜輝による戦前の鑑定証が附属しています。

王国時代から伝わる貴重な三線が、戦災を乗り越え、この度寄贈者の想いにより沖縄へ帰ってきました。

■仙叟十二器棗見本(株式会社 紅房 製)

寄贈:萩原嘉信氏

仙叟十二器棗見本

近代沖縄を代表する漆器店である「紅房(べんぼう)」の棗見本です。
本作は「仙叟(せんそう)十二器」と呼ばれる裏千家の代表的な棗(なつめ)の形状を写したもので、この見本をもとに紅房では棗の木地作りが行われました。2001年に紅房が閉店する際に寄贈者によって買い求められ、この度、沖縄のためにとのご厚意で、25年ぶりに沖縄に戻ってきました。
当時の漆器製作を知る上でも大変貴重な資料です。

 

【民俗】

珊瑚石製厨子

寄贈:宇久田 貢氏

珊瑚石製厨子

南風原町新川にある宇久田家の御拝領墓の移転に伴い寄贈された石厨子。
2019年11月に同墓所の調査を行い、墓中に35基の厨子と被葬者の状況を確認し、
昨3月に銘書き等と以前受贈していた「宇久田家家譜」と照合して3基をご寄贈いただきました。
そのうちの1基であるこの厨子は、墓室内正面棚の中央に安置されていたもので、「六世 全敦立津親方」の銘書きがあります。家譜と照合したところ、六世全敦は康煕二十四年(1685)に墓を賜ったとの記録があり、宇久田家の歴史を裏付ける貴重な資料です。

■世禮國男由来の三線(真壁型)

寄贈:フランシスコ・ヤマグチ氏

世禮國男由来の三線(真壁型)

古典音楽研究者で「声楽譜付野村流工工四」を伊佐川世瑞と共著で出版した世禮國男由来の三線二丁。
一丁は世禮國男が昭和15年に買い求め、弟の武雄が移民先のアルゼンチンに持参し、つらく厳しい移民生活のなかでの日々の慰みとしてこの三線を弾いていたそうです。
もう一丁は棹に「伊佐川様」の字があります。
二丁ともに世禮武雄の子や孫である移民2世3世の親子から当館に寄贈されました。
三線の値打ちだけでなく、世禮國男の功績を偲び、移民史を語るうえでも貴重な資料です。

【歴史】

■記念郵便切手(奄美・沖縄関連)

記念郵便切手(奄美・沖縄関連)

本資料群には、1990年代以降に発行された記念郵便切手やふるさと切手、フレーム切手等に含まれるほとんどの沖縄関連の切手が揃っています。加えて、切手シートの状態がよいこと、関連する専用デザインフォルダーや広告、解説文等もそろっている場合が多く、切手を取り巻く発売当時の状況を知ることもできます。
普通切手以外の記念切手等は時事や地域の特色をテーマとして製作されるものであることから、発売当時の沖縄の歴史的事項や社会状況等を示すことができる貴重な資料群です。

 

■たばこ(1972.5.27~6.12の間に入手)

寄贈:古江 正氏

たばこ(1972.5.27~6.12の間に入手)

本資料は、東京都在住の寄贈者が1972年5月27日から6月12日の間に沖縄旅行した際に国際通りで入手したたばこ10点で、復帰前に沖縄煙草(産業)株式会社(9点)とオリエンタル煙草株式会社(1点)で製造されたものが含まれています。
復帰前の沖縄の煙草産業や沖縄の美術家による銘柄のデザイン等を示すことができる貴重な資料です。

■崇元寺下馬碑(拓本)

寄贈:児玉清子氏

崇元寺下馬碑(拓本)

本資料は崇元寺下馬碑の拓本です。もともと、民俗学者の柳田國男氏(1875-1962)が所蔵していたものであり、そこから弟子で同じく民俗学者の酒井卯作氏に渡ったものになります。
本資料は柳田-酒井の研究者ネットワークを示す貴重な資料と言えます。

 

チラシのダウンロードはこちらから

展覧会情報

会期 2025年05月23日(金) ~ 2025年06月23日(月)
場所 特別展示室1,特別展示室2,企画展示室
観覧料 一般 800円 (650円)
高大生 500円 (400円)
小中学生 無料

※( )内は20名以上の団体料金。
※障がい者手帳か療育手帳をお持ちの方と介助者の方1名は半額。
開館時間 9:00~18:00(金・土は20:00まで) ※入場は閉館の30分前まで
休館日 毎週月曜日 ※6月23日(月)は開館します
主催 沖縄県立博物館・美術館
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