1. 新収蔵品展―令和2年度収蔵資料―【閉幕】

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博物館 企画展

新収蔵品展―令和2年度収蔵資料―【閉幕】

2021年05月18日(火) ~ 2021年06月20日(日)

新収蔵品展―令和2年度収蔵資料―【閉幕】

※沖縄県に緊急事態宣言が発令されたことを受け、新型コロナウイルス感染拡大防止のため、当館は5月23日(日)~6月20日(日)〈予定〉までの間、臨時休館いたします。これに伴い、休館期間中は当館主催の展覧会およびイベントをすべて中止いたします。本展を楽しみにしてくださった皆様にはご迷惑をおかけしますが、ご理解をいただきますようお願い申し上げます。

「新収蔵品展」学芸員解説動画を公開!

新収蔵品展は毎年、前年度に寄贈・収集・購入・移管・修理された資料を一堂に集め、広く一般に公開することを目的に開催しています。
今回、沖縄県への緊急事態宣言による臨時休館に伴い、残念ながら会期半ばでの閉幕となってしまいましたが、学芸員による解説動画でご自宅でお楽しみください。


■学芸員展示解説動画【生物】


■学芸員展示解説動画【民俗】


■学芸員展示解説動画【歴史】


■学芸員展示解説動画【美術工芸】

 

主な展示資料の紹介

 

【地学】

◎島根県津和野町産の花崗片麻岩(日本最古の岩石:約25億年前)
 寄贈者:公益財団法人益富地学会館

島根県津和野町産で、25億年前に貫入・固結し、18.3億年前に変成作用を受けた花崗片麻岩の岩体の一部です。
この岩体の一部は「北中国地塊」と呼ばれる古い大陸地殻からなる安定陸塊を構成していたと考えられており、原日本列島の形成史をひもとく上で大変重要な標本となります。

 

◎ギベオン隕石(切断研磨面) 購入

切断面に見られるのは鉄隕石に特有なウィドマンステッテン構造です。
この構造は、隕石のもととなった微惑星の中心核で鉄とニッケルが100万年に1℃程度というゆっくりとしたスピードで冷えたためにできたと考えられています。

 

◎砂岩泥岩互層の褶曲(嘉陽層) 寄贈者:大城逸朗

沖縄島北部東海岸の嘉陽層(2012年、一部が国指定天然記念物指定)から40年前に採取された標本です。
嘉陽層は新生代古第三紀(およそ5000万年前)に深海に堆積した砂岩泥岩互層の地層で、プレート運動によって激しく褶曲しているのが特徴です。
本標本の大きさは30㎝角程度ですが、暗褐色の砂岩と暗灰色の泥岩がきれいに褶曲しています。

 

【生物】

◎ヤンバルクイナ(タッチカービング) 委託制作:内山春雄

「タッチカービング」とは、視覚障害者の方々に触りながら鳥に親しんでもらえるよう強度を高めたバードカービング(木彫りの鳥)のことで、日本を代表するバードカービング作家の内山春雄氏により考案されました。
当館でも視覚障害者の皆様に沖縄の鳥について学んでいただけるよう、ヤンバルクイナのタッチカービングを委託製作しました。

 

【考古】

◎うるま市伊波採集土器  寄贈者:新田邦子

  1. うるま市伊波採集土器

    1960年代に伊波グスク(うるま市石川)の崖下周辺から採集された縄文時代後期の土器です。
    口縁部から胴部にかけての破片資料ですが、全体の形が想像することができる貴重な資料です。
    横方向の刺突文が口縁部下に見られることから、型式としては荻堂式土器に相当すると思われます。


     

  2. 【美術工芸】

    ◎城間榮順「古典紋様芭蕉布 波にかえで」 寄贈者:沖縄伝統びん型保存会

躍動的に動く波の間に、色とりどりのかえでが舞っています。
沖縄県指定無形文化財「びん型」保持者である城間榮順氏によって染められた生命感あふれる紅型衣裳です。
波とかえでは古典柄から選択され、作者ならではの表現で、生き生きとした力強い魅力が加わっています。
6枚の型紙を使って、芭蕉布に染め上げています。

◎ルバース・ミヤヒラ吟子「首里花織手巾」 寄贈者:ルバース ジュリアン

首里花織手巾

沖縄県指定無形文化財「本場首里の織物」保持者である故ルバース・ミヤヒラ吟子氏の作品5件をご遺族よりご寄贈いただきました。
そのうち4件の首里花織手巾は、様々な色糸により、緯浮花織、手花織、緯絣、緯縞を組み合わせて発想の趣くままに織った現代感覚あふれる作品です。
写真の手巾は「天の川」の作品名がつけられ、輝く夜空を想像するような作者の明るい気持ちが伝わってきます。

 

【歴史】

◎かりゆしの島 沖縄(16㎜フィルム) 収集

1975年頃に制作された沖縄観光を広報するための映像フィルムです。
沖縄の青い海や豊かな自然などリゾート感を強調した映像や沖縄の祭祀儀礼を取り上げた映像が確認できます。
また戦跡を紹介する映像もあり、当時の日本本土から訪れる慰霊訪問団に向けたものは当時の世相を反映しています。

 

◎御成橋 橋名板 収集

那覇市久茂地の県道42号線にかかる御成橋の橋名板です。
御成橋は1921(大正10)年、昭和天皇が皇太子時代に沖縄を訪問した時に渡ったことにちなんで命名されました。
橋は戦後の1953(昭和28)年に架設され、橋名板は当時のものです。
1995(平成7)年に架替工事があり、現在は欄干に那覇市の首里城正殿や那覇大綱挽(ひ)きの旗頭のデザインが施されています。

 

【民俗】

◎ティール 寄贈者:平良ミネ子

 

ティールとは、農作物などを運ぶために使う背負いカゴです。
背負うといっても、背中で背負うのではなく、額に紐をかけて頭で背負います。
頭でカゴを背負う運搬法は沖縄本島北部と奄美の一部でみられます。
このティールは大宜味村田嘉里で作られたもので、紐を通す部分が針金でできた新しいタイプのものです。

◎三線製作道具 寄贈者:銘苅春政

三線製作道具

三線の胴(チーガ)にニシキヘビの皮を張るための道具一式です。
水に浸けて柔らかくした蛇皮を胴の型(ヤーマ)にはめ、楔を打ちながら伸ばします。
この胴張りの道具は、沖縄県伝統工芸士の一人である銘苅春政氏が使っていたものです。
銘苅氏は、大工の棟梁であった父から仕事を学び、24歳から三線づくりで有名であった仲本盛三氏のもとで修業して三線職人の道に入り、何千本もの作品を生み出してきました。
平成31年2月に開催した「沖縄が語る家宝の三線展」で展示した資料一式を寄贈していただきました。



 
各分野の主な資料一覧
分野 資料名 寄贈者
地学 島根県津和野町産の花崗片麻岩
(日本最古の岩石:約25億年前)
公益財団法人益富地学会館
地学 砂岩泥岩相互層の褶曲(嘉陽層) 大城逸朗
地学 ギベオン隕石 購入
生物 ヤンバルクイナ(タッチカービング) 委託制作:内山春雄
生物 ミサゴ(本剥製) 委託制作:東京内田科学社
生物 ハヤブサ(本剥製) 委託制作:東京内田科学社
考古 稲村賢敷著作資料一式 砂川章
考古 うるま市伊波採集土器一式 新田邦子
美工 城間栄順「古典紋様芭蕉布 波にかえで」 沖縄伝統びん型保存会
美工 西平幸子「熨斗に枝垂れ柳紋様黄色地筒描両面染ウチュクイー」 沖縄伝統びん型保存会
美工 ルバース・ミヤヒラ吟子「首里花織手巾」 ルバース ジュリアン
歴史 朱漆桜花堆錦提重 購入
歴史 朱漆竹文角膳 購入
歴史 御成橋 橋名板 収集
歴史 かりゆしの島 沖縄(16mmフィルム) 収集
歴史 首里城被災資料 提供:沖縄総合事務局
国営記念公園事務所
民俗 ティール 平良ミネ子
民俗 三線製作道具 銘苅春政
民俗 神扇 當山芳枝
民俗 神衣装 西銘トモ子



 



  

新収蔵品 美術工芸品 地学 民俗 歴史

展覧会情報

会期 2021年05月18日(火) ~ 2021年06月20日(日)
場所 特別展示室1,企画展示室
観覧料 【一 般】 ¥500(¥400)
【高校・大学生】 ¥300(¥240)
\ 小・中学生無料! /
※( )は20名以上の団体料金
※障がい者手帳か療育手帳をお持ちの方と介助者の方1名様は無料
開館時間 9:00~18:00(金・土は20:00まで) ※入場は閉館の30分前まで
休館日 毎週月曜日
主催 沖縄県立博物館・美術館
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