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電柱の影が長く伸びた道路を、自転車に乗った人物が進んでいきます。
その後ろには立ち話をしているような女性が二人。そして、自転車の進む先にも、話しながら歩いている二人の女性が描かれています。
のんびりとした人物の様子と、夕方を思わせる柔らかな色彩が相まって、静かで穏やかな日常が感じられる作品です。
屋宜盛功は1924年に東京で生まれ、沖縄で育ちました。
戦後沖縄を代表する画家の一人である大城皓也から絵を学び、沖展で入賞するなど活躍していました。
1951年には兄の呼び寄せでアルゼンチンへ渡り、その後フランスで10年間絵を学びました。
この作品は、アルゼンチンに渡った翌年に描かれたものです。
慣れない土地で生活基盤を整えるのに苦労している中にあっても、真摯に絵に取り組んでいる姿勢がうかがえる作品です。
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