1972年の日本への沖縄施政権返還は様々な表記がありますが、単に「復帰」と称されることもあります。どこへ帰るのかあいまいに響く「フッキ」には、沖縄が歩んだ歴史への複雑な心情がにじむようです。
「復帰」から50年経った現在、沖縄に住む人の6割は、「復帰」後に生まれています。
本展は、当館のコレクションを中心に紹介し、会期を7月から10月までの前期と、10月から1月までの後期に分けます。
前期では「復帰」頃から終戦までを、時代をさかのぼる形でアメリカ統治下の美術活動を紹介します。
後期は、「復帰後」の社会を見つめた作品や作家たちの動きを紹介します。作家たちのその時々の表現から、「復帰」について、多様な世代で考える機会となれば幸いです。