1. 「学芸員」の仕事ってな~に?

「学芸員」の仕事ってな~に?

最終更新日:2011.08.30

博物館で働く職員に、「学芸員」と呼ばれる人がいます。現在沖縄県立博物館・美術館の博物館班には、12名の学芸員(*学芸員の補佐として嘱託員2名)がいます。担当分野ごとの内訳は、自然史2名(地学1名、生物1名)、人類2名、美術工芸2名、歴史2名、考古1名、民俗1名、そして教育普及に1名、そして博物館班班長(生物)1名です(学芸員のほとんどが、県内の公立学校の教員経験者です)。

学芸員の部屋は博物館の3階にあり、セキュリティの関係上一般の方の出入りが制限されているので、普段は仕事の様子を直接見ることはできませんが、「学芸員」とはどんな仕事をしているのでしょうか。皆さんはどんな仕事のイメージを持ちますか。「その道の専門家」、「日々研究をしている学者さん」、「質問をしたら細かな所まで教えてくれる人」など、主に研究者のイメージを持っていませんか。実際の仕事内容は、博物館資料の収集と保存・保管(集める)と調査研究(調べる)が主なものですが、調査研究を終えた資料を展示し、多くの皆さんに見てもらう(伝える)ことも大切な仕事です。この(集める)(調べる)(伝える)の3本が仕事の大きな柱なのです。

今年(2011年)初めての試みとして「夏休み!博物館学芸員教室」のタイトルで、8月に子ども向けのミニ教室を開催しました。これは昨年度まで行っていた「夏休み子ども相談週間」に代わるもので、自由研究の手助けになるように、学芸員が教室を開きましたが、「答えを教えるのではなく、子どもたちに疑問を抱くきっかけや、その疑問を解決する方法を伝授する」というものでした。教室の種類は9つ。各担当の学芸員は、子どもの興味を引くようなタイトルを設定し、子どもが楽しみながら研究が始められるように、色々と工夫を凝らしました。最終3日目の教室は、台風9号の接近で後日日程をずらして実施するアクシデントもありましたが、開館前から受付に並ぶ親子の姿もあり、大盛況の教室となりました。

博物館での楽しい教室体験で、博物館のことを好きになってもらい、「学芸員」という仕事に興味をもってもらえたなら幸いです。
~今このコラムを読んでいるのなら、もう興味をもって頂いたということですね。来年も教室を予定していますので、これからも博物館の情報をチェックしていてくださいね。

 
  • 写真1 夏休み博物館学芸員教室のちらし

    写真1 夏休み博物館学芸員教室のちらし

  • 写真2 ちょっと昔の沖縄を調査せよ

    写真2 ちょっと昔の沖縄を調査せよ

  • 写真3 海辺の生物の観察方法教えます

    写真3 海辺の生物の観察方法教えます

  • 写真4 海の砂の中から宝を探せ

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  • 写真5 植物でおもちゃを作っちゃおう

    写真5 植物でおもちゃを作っちゃおう

  • 写真6 拓本・てん刻にチャレンジ

    写真6 拓本・てん刻にチャレンジ

  • 写真7 遺跡を調査せよ

    写真7 遺跡を調査せよ

  • 写真8 チキンを食べて骨格標本を作っちゃおう

    写真8 チキンを食べて骨格標本を作っちゃおう

  • 写真9 カタツムリを調べてみよう

    写真9 カタツムリを調べてみよう


 

主任学芸員 池原 盛浩

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