博物館常設展 美術工芸部門室では、組踊上演300周年を記念し、「組踊」を創始した玉城朝薫と同時代に活躍した琉球の偉人を紹介する特別展示を開催します。
玉城朝薫は1718年に3度目の踊奉行に任じられ、翌1719年10月の重陽の宴にて組踊りを初演しました。朝薫の活躍は組踊の上演が有名ですが、薩摩や江戸立ちの使節として大和へも渡っており、1714年の江戸立ちでは座楽主取兼通事として活躍しました。また、この江戸立ちには近世琉球を代表する学者・程順則もいました。程順則は、知識人として前摂政・近衛家煕と交流し、家煕に送った詩書が高く評価されています。
本展では玉城朝薫をはじめ、近衛家の旧蔵する県内初公開資料等から300年前の歴史に思いをはせ、程順則など王国時代に活躍した琉球の偉人を紹介します。
チラシ:PDF
会期
2019年 8月 6日~ 12月 1日
第1期:8月6日(火)~11月4日(月・祝)
※陽明文庫の資料を展示するのは第1期のみ
第2期:11月6日(水)~12月1日(日)
会場
博物館常設展 美術工芸部門展示室
主催
組踊上演300周年記念事業実行委員会、沖縄県立博物館・美術館
特別協力
公益財団法人 陽明文庫
展示内容
第一章 玉城朝薫の功績
家譜や絵画など関連資料で朝薫の功績を紹介します。
第二章 同じ時代を生きた偉人達
1714年に朝薫と江戸立ちを同行した程順則をはじめ、同時代を生きた偉人達に焦点を当て、同時代の二人の功績を紹介します。また、偉人達の接点である江戸立ちに注目し、琉球使節団と公家との関わりを資料から紐解きます。程順則が近衛家に献上した楷杯をはじめとする門外不出の近衛家資料(公益財団法人 陽明文庫 所蔵)も県内初公開となります。
主要展示作品
・琉球切手(組踊シリーズ)原画
・近衛家旧蔵資料(孔林楷杯、物外楼記など)※県内初公開