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机の上のひときわ目を引く金属製の器具が、作品のタイトルにもなっているサモアールです。
サモアールとは、ロシアや中東で古くから使われてきた卓上湯沸かし器です。
そのまわりには、皿に盛られた赤い魚、レモンや青りんごなどが置かれています。
一見すると西洋の品々が描かれているように見えますが、よく見ると、カラカラと呼ばれる沖縄の酒・泡盛を入れる陶器が置かれていたり、沖縄の染め物である紅型の風呂敷が壁に掛けられています。
西洋の静物画を思わせる中に、さりげなく沖縄の物を混ぜ込んで描くところに、南風原の特徴が表れています。