最終更新日:2021.05.02
現在、私たちが何かを「記録」するときに、ほとんどは紙やデータに記しています。そのほかに、個人の偉業や社会的な記念事項を記録して後世に残す方法として、金属や石に文字を刻み、その出来事を讃えることもあります。金属や石、木などに刻まれた文字を金石文といい、遠い昔から「記録」する手段として使われてきました。琉球王国時代の沖縄では、記念碑、墓碑、国王の業績を讃える碑、伝来や由来記、名所碑など、石を素材とした多くの記念碑がつくられました。それらの石碑に刻まれた文字からは、王国時代の歴史や人々の考え方、書の文化など様々なことを知ることができます。しかし沖縄戦によって、破壊・亡失してしまった石碑も数多くあります。それを石碑に刻まれた文字や模様を写し取る拓本で補完し、石碑に刻みこまれた琉球・沖縄の歴史を紹介いたします。
今回の展示では、平成元年7月23日付で重要文化財(古文書)に指定された琉球王国時代石碑25基を中心として、石碑の実物資料と刻まれた文字や文様を写し取った拓本を展示します。
展示期間 | 令和3年3月5日(金)~ |
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会場 | 博物館常設展 歴史部門展示室 ※当日有効の博物館常設展観覧チケットが必要です。 |
重要文化財「国王頌徳碑」※破片の一部分
重要文化財「新濬那覇江碑文」
重要文化財「ようとれのひのもん・極楽山之碑文」
重要文化財「琉球国創建天尊廟天后宮竜王殿関帝祠総記」
重要文化財「板良敷村墓碑」
拓本(安国山樹華木之記、円覚禅寺記、真珠湊碑文、崇元寺下馬碑、ようとれのひのもん・極楽山碑文、壺川松尾墓碑、琉球新建儒学碑記、龍潭浚渫碑、重修天女橋碑記、梵字碑、首里新建聖廟碑文、源遠流長、霊脈流芬 等)
首里那覇港図屏風(複製)※屏風に描かれた石碑の紹介