1. 【国際博物館の日2023】博物館の調査研究(2)

【国際博物館の日2023】博物館の調査研究(2)

最終更新日:2023.05.10

デジタルミュージアム推進事業

本事業は、沖縄振興特別推進交付金(一括交付金)を活用し、2015年度に当館に寄贈された沖縄の伝承話音声資料(遠藤庄治氏(故人)とその協力者が沖縄各地で収集した音声記録)の保存と活用を目的としています。2016年度から2020年度までの5年計画でデジタルミュージアムを開設し、資料の体系的な保存・管理と80話の民話の動画コンテンツを制作してWeb上(博物館ホームページ内の「ウチナー民話のへや」)や常設展示室等で公開しています。


民話上映会の様子 (2021 年)
民話上映会の様子(2021 年)

博物館収蔵品WEB図鑑製作発信事業(植物標本)

当館には、坂口總一郎氏(故人)が戦前の沖縄を含む日本各地で採集した植物標本をはじめ、多くの貴重な植物標本や写真類が収蔵されています。本事業は、当館所蔵の貴重な植物標本資料や植物写真資料を整理し、WEB図鑑として一般に公開することで、広く教育や研究に資することを目的としています。


整理中の植物標本
整理中の植物標本

資料収集調査

2021度には、米国から沖縄に戻った釣鐘1口を収蔵しました。本鐘の元の所有者は米国フロリダ州在のカーティス氏であり、NPO法人琉米歴史研究会(喜舎場静夫理事長)が調査や返還交渉を重ねた上で、当館に収蔵される運びとなりました。カーティス氏の証言によって、本鐘が沖縄戦当時に沖縄から持ち出されたものであることはわかりましたが、製作時期や製作地、戦前の沖縄での保管場所はわかっていません。今後さらに、鐘の科学分析や製作上の調査・研究を推進するとともに、戦前の保管場所等の調査を行う必要があります。


鐘の返還式の様子(2021 年)
鐘の返還式の様子(2021 年)

保存修復事業

当館には適正な温湿度管理のもと、数多くの歴史的な文化財や貴重な自然史資料が収蔵されていますが、経年による変化で修復が必要な状態になっているものが多くあります。2020年度より住友財団の文化財維持・修復事業を活用し、朱漆巴紋沈金御供飯(しゅうるしともえもんちんきんうくふぁん)の修理事業を開始、2021年度に修理を完了しました。



修復作業の様子
修復作業の様子
 

博物館班

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