1. 常設展展示解説「子どもってすごいな!」

常設展展示解説「子どもってすごいな!」

最終更新日:2017.05.31

「5月15日は何があった日でしょうか?」生徒たちに質問すると、大きな声で「ふっきの日~」と答えが返ってきました。銘苅小学校の6年生4クラスの約130名を対象に沖縄の復帰について、説明しました。沖縄戦のことや戦後の収容所のこと、アメリカ統治下で復興へと歩み出す沖縄の人々の熱い平和への思いなどについて展示資料を通して解説したのです。生徒たちは目を輝かせて私と対話してくれました。

昨年、当館を団体で使用した小学校はのべ275校、中学校17校、高校41校、特別支援学校19校、大学14校という数になっています。当館では、教師が生徒の実態に合わせて体験メニューを選択し、プログラムする学習や沖縄の自然や歴史、文化と結びつけた体験的な活動を通して、郷土について関心を持ち、先人の知恵等を学ぶ体験教室を開催しています。開館以来、教育普及にも取り組んできましたが、現在のような多面的な取り組みの原型は1988年頃から定着してきたといいます。歴史を伝える展示資料を見る、あるいはふれあい体験室で触るということを通して、生徒たちの知的好奇心をかき立て、学習が深化することを期待しています。ちなみに、本県の教育振興基本計画の主要施策の中に「豊かな感性を育む文化の継承と発展」という部分があり。その施策の展開において「沖縄の自然や歴史、文化、美術等の発信拠点として県立博物館・美術館の積極的な利活用を促進する」とあります。私たち学芸員も「独特の歴史、伝統、文化の復興と創造(21世紀ヴィジョン)」のために頑張ろうと思います。

さて、銘苅小学校の生徒たちが「昔の人すごいな!」「どんなやって暮らしていたのかな?」などの感想が聞かれました。なかには「俺の方が強いし!」っていう言葉も。次々と飛び出す発言に、「子どもってすごいな!」って私は感心していました。
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主任学芸員 外間一先

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