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博物館 企画展2023年01月31日(火) ~ 2023年05月07日(日)
大嶺薫(1905-1970)は、戦後沖縄最初の博物館・東恩納博物館の館長などを歴任し、文化復興に努めた人物です。本展では、大嶺が集めたコレクションとともにその業績を顕彰します。
大嶺薫(1905-1970)は、沖縄における戦後最初の博物館の館長を務めた人物です。戦前から蒐集家として知られ、特に美術工芸に対する造詣が深かったといわれています。
大嶺の名前が知られるようになったのは、戦後すぐのことです。沖縄は日米の地上戦で多くの人・モノが失われたため、米兵の中には「那覇の都会地や旧跡がなくて貧弱なところ」と感じているものもいました。
これを憂いた米軍将校のハンナ少佐は「Okinawa Exhibit(沖縄陳列館)」を石川市東恩納に設立し、琉球・沖縄文化の発信に努めます。
この陳列館は後に沖縄民政府に移され「東恩納博物館」となりますが、その初代館長として大嶺が就任します。これは大嶺の収集活動で身に着けた知識を見込んだものと言われており、館長就任後も収集活動を精力的に続け博物館の基礎作りに尽力しました。その後、東恩納博物館は統廃合を繰り返し、最終的には現在の沖縄県立博物館・美術館となります。
1953(昭和28)年に館長を退任したのちも精力的に資料収集に努め、戦前・戦後を通して多くの文化財を収集しました。その意志は大嶺の没後遺族にひきつがれ、1971(昭和46)年、大嶺薫美術館が設立され、沖縄の美術工芸や文化の振興に貢献してきました。1984(昭和59)年、同美術館の閉館にともない、収蔵資料3,000点余のコレクションが当時の沖縄県立博物館へ寄贈されました。
戦後、沖縄の多くの文化遺産が消失あるいは海外へ散逸しましたが、大嶺はこれら文化財の流出を憂慮し、収集に努めたことは高く評価されるものです。
本展は、大嶺の業績を顕彰するため毎年1回開催するもので、今年度は大嶺のコレクション収集の思想に迫る展示として「琉球歴史探訪~コレクションに秘められた想い~」をテーマに、新発見の「大嶺薫美術館業務日誌」など大嶺の足跡と集められたコレクションについて紹介します。
会期 | 2023年01月31日(火) ~ 2023年05月07日(日) |
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場所 | 企画展示室 |
観覧料 |
博物館常設展示室の観覧券でご覧いただけます。 一般¥530(¥420)高大生¥270(¥220)県外小中生¥150(¥120) ※( )内は20名以上の団体料金 ※県内小中生、70歳以上の方、障がい者手帳をお持ちの方と介助者の方1名までは無料です。 |
開館時間 | 9:00~18:00(金・土は20:00まで) ※入場は閉館の30分前まで |
休館日 | 毎週月曜日 |
主催 | 沖縄県立博物館・美術館 |