本展では、生涯を通して沖縄県内各地の「倭寇(わこう)」に関わる遺跡に目を向け、14世紀から15世紀の海域アジアについての研究を行った稲村賢敷(いなむら・けんぷ)の足跡を紹介します。
倭寇とは「倭(日本)による侵略」という意味で、中国や朝鮮では日本人海賊を表しています。倭寇は単に武装した海賊集団ではなく、貿易商人でもあり、14世紀中頃から16世紀にかけて顕著に活動していました。その生業とする海域は、非常に広範囲で、中国大陸沿岸部や朝鮮半島、東南アジア、琉球列島、九州に広がっており、一説では琉球列島が倭寇の根拠地であったと言われています。
本展ではそんな倭寇の姿を追いかけた稲村賢敷の情熱が感じ取れるような展示を行うと共に、稲村亡き後、どのように研究が受け継がれていったのかにまで迫っていきます。
展示は7月19日(日)まで。観覧無料です。
稲村賢敷展解説動画
展示の見どころや稲村氏のこぼれ話やなどを、担当の山本学芸員が解説します。
ナビゲーターは教育普及担当の比嘉さんが務めます。ぜひ展示とあわせてお楽しみください!
「稲村賢敷が追いかけた倭寇の姿 ―先島諸島と久米島の遺跡を見る―」 解説動画Part1
「稲村賢敷が追いかけた倭寇の姿 ―先島諸島と久米島の遺跡を見る―」 解説動画Part2
【基本情報】
展示名:稲村賢敷生誕125年記念 博物館エントランスミニ展示 「稲村賢敷が追いかけた倭寇の姿 ―先島諸島と久米島の遺跡を見る―」
会 期:2020年6月9日(火)~7月19日(日)
場 所:エントランスホール ※観覧無料
主 催:沖縄県立博物館・美術館
後 援:宮古島市教育委員会、琉球沖縄歴史学会
また、情報センターでは稲村展の関連書籍を展示中です!
ぜひ合わせてお楽しみください。
さらにくわしく知りたい方は…
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学芸員コラム
郷土史家・稲村賢敷という人物について(上)
学芸員コラム
郷土史家・稲村賢敷という人物について(中)
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