本展では、沖縄県の内外で広く活動し、さらなる活躍が期待されている沖縄の4名のアーティスト石川竜一、伊波リンダ、根間智子、ミヤギフトシを紹介します。作家はそれぞれの現場で制作に取り組み、いまなお探求を続けています。その探求の足跡を、展覧会を通してたどります。
This exhibition presents works of four Okinawan artists:ISHIKAWA Ryuichi, IHA Linda, NEMA Satoko, MIYAGI Futoshi. These artists are working on production in their respective fields and are still searching for the original perspective. The footsteps of their quest traced through the exhibition.
出品作家
石川 竜一(1984- ) ISHIKAWA Ryuichi
沖縄が直面する現実や、そこに住む人々の生を鋭くとらえた『絶景のポリフォニー』、『okinawan portraits』など、写真家として国内外で旺盛な制作活動を続けています。最新作〈MITSUGU〉では映像作品の制作に取り組んでおり、新たな展開を見せています。本展では、沖縄では初公開となる〈home work〉シリーズとともに紹介します。
石川竜一《MITSUGU》(2019)より
伊波 リンダ(1979- ) IHA Linda
ポートレイトや、子供たちの様子など、沖縄に暮らすアメリカ人の日常をとらえた写真は、沖縄に住む人々の隠された多様性を示すとともに、沖縄の風景に差し挟まれるアメリカの風景を浮かび上がらせます。近年では、〈Nowhere〉において初老の男性を取材するなど、いままでとは異なる被写体に取り組み、意欲的な制作活動を続けています。
伊波リンダ《矛盾の中で眠る》(2014)より
根間 智子(1974- ) NEMA Satoko
絵画やガラスなど数多くの素材を手掛け、物質の生成変化や、その重ね合わせによって新たな表現を模索しています。近年では写真を使った作品を多く発表し、最新作〈Simulacre〉は、複製技術としての写真の特性を問いつつ、一方でイメージの重ね合わせによって浮かび上がる新たな表現を探求しているといえます。視覚あるいは時間や記憶に対する作家の関心が際立ち、さらなる展開を見せています。
根間智子写真集『Simulacre』(2019)より
ミヤギフトシ(1981- ) MIYAGI Futoshi
アーティストとしての活動のほか、文芸誌で小説を発表し、今年は単行本『ディスタント』を発表しました。様々なフィールドでの活動をもとに、映像・写真・テクストなど複数のメディウムを使って制作された作品には、個人の物語と歴史的な叙述が幾重にも折り重なっており、作品から多様な観点が浮かび上がります。本展では、沖縄初公開の《How Many Nights》を紹介します。
ミヤギフトシ《How Many Nights》(2017)より
作品上映時間 Screening schedule
■石川 竜一 ISHIKAWA Ryuichi
《MITSUGU》41min.
9:15~/ 10:15~/ 11:15~/ 12:15~/ 13:15~/ 14:15~/ 15:15~/ 16:15~/ 17:15~
*18:15~/ 19:15~
■ミヤギフトシ MIYAGI Futoshi
《How Many Nights》37min.
9:20~/ 10:00~/ 10:40~/ 11:20~/ 12:00~/ 12:40~/ 13:20~/ 14:00~/ 14:40~/ 15:20~/ 16:00~/ 16:40~/ 17:20~
*18:00~/ 18:40~/ 19:20~
*の回については、金・土のみ上映いたします。Schedules with * marks are only on Friday and Saturday.
関連催事 アーティストリレートーク
日 時:2020年1月25日(土) 14:00-16:00
場 所:企画ギャラリー ※当日有効の観覧券が必要です
トーク:伊波リンダ、根間智子、ミヤギフトシ(出品作家)
※当初の予定と出演者が変更となりました。ご了承ください。