沖縄に60余ヵ所もあるという土帝君。
海を渡ってきた神様である土帝君が地域の中でどのように信仰されているのか、台湾の事例や他の道教に関する信仰なども含めてご紹介いたします。

講師：大城沙織（民俗担当学芸員）

■土帝君（とぅーてぃーくー）とは

人々が海を渡って交流するなかで、神々も海を渡って琉球・沖縄にやってきました。
その一つである土帝君は、琉球国時代に中国との往来の中で招来された土地神です。
中国では「土地公」や「福徳正神」と呼ばれていますが、沖縄社会に受容されるなかで、名称や性格、祭祀方法も変容していきました。
現在土帝君は沖縄県内60ヵ所以上の地域や門中で祀られており、ご神体や性格は地域によって異なっているので大変多様です。