1. バックヤードツアー -博物館の舞台裏をのぞいてみよう!-

バックヤードツアー -博物館の舞台裏をのぞいてみよう!-

最終更新日:2009.08.20

自然史実験室。化石の整理を行っています。

自然史実験室。化石の整理を行っています。写真1

トラックヤード。ここから資料の搬入・搬出を行います。

トラックヤード。ここから資料の搬入・搬出を行います。

民俗収蔵庫。民具やお祭りの道具などが収蔵されています。

民俗収蔵庫。民具やお祭りの道具などが収蔵されています。

自然史収蔵庫の様子。

自然史収蔵庫の様子。

皆さんにとって「博物館」とはどんなところでしょう。展示会や講演会、いろいろな体験教室などをやっている施設、ですか?そうですね。確かにその通りなのですが、それは博物館の表の姿。裏では普段お見せしていない仕事やそのための施設があり、しかもそれらは公開されている部分よりむしろ大きいぐらいなのです。沖縄県立博物館・美術館では、博物館活動の全体像を理解してもらうため、毎月1回、博物館の裏側を見てもらいながら、そこで行われていることを説明しています。それが「バックヤードツアー」です。

参加者は、エントランスホールの「ふれあい体験室」前に集合。ここがツアーの出発点です。中央階段を上がり「関係者以外立入禁止」と表示されたドアを開けて中に入ると、すぐ「スリッパに履き替えてください」と言われます。大切な資料のある収蔵庫になるべく外部の土ぼこりなどを近づけないようにするためです。

内履きに替えて、真白で迷路のような廊下を進み、学芸員室、図書室を経て突き当たりの自然史実験室へ。ある日、この部屋では南城市武芸洞で発掘された資料(学芸員コラム018019参照)の整理が行われており、机の上には作業途中の縄文人の骨が置かれていました。この作業は、発掘現場から持ち帰った骨のかけらを洗浄し、適合する破片どうしを探し出して接着剤でつないでゆくというものです。このようにして、元の姿にできる限り近づけることによって、性別、身長、何体分の骨が埋まっていたか等、研究の基礎となるより細やかな情報を得ることが可能になるのです…。と、いうような説明を、作業現場を見ながら聞くことで「資料整理」という仕事がどんなものか理解できます。

私たち学芸員としては、様々な施設・部屋をご案内しながら、博物館における資料の「収集」、「保存」そして「調査研究」という裏側の仕事が具体的にどのようなものなのかを皆さんに知ってもらえればと考えています。でも、こう書くとバックヤードツアーがいかにも「お勉強」じみて見えてしまうかも知れませんね。ご心配なく!私たちの考えはそれとして、参加者の皆さんにとっては、普段は入れないエリアに入り込んで、いろいろな施設・設備や展示室に陳列されていない資料群の一端が見られるのですから楽しいこと請け合いです。子どもさんでも保護者同伴なら大丈夫。是非一度参加してみてください。

《ご案内》

博物館バックヤードツアーは毎月第4土曜日(ただし、10月は移動博物館のためお休み)、14-15時に実施しています。定員は先着12名、当日9時より総合案内にて受け付けます。なお、美術館も同じ日の11時-11時半に実施しています。

博物館班長 濱口 寿夫

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