沖縄の戦後美術界で大きな役割を果たしたニシムイ美術村。そこには大城皓也が顧問を務めた新人芸術家の育成組織「ぴよぴよ会」がありました。彼らは毎週のように集まりスケッチ旅行や論評、展覧会への出品など、楽しくも熱い日々を過ごします。
その活動を記録した8ミリ映画が昨年発見され、このたび「ぴよぴよ会」メンバーとともに半世紀ぶりの観賞会を行うことになりました。
映像そのものもさることながら、思い出の映像が呼び覚ますそれぞれの記憶から、ぴよぴよ会とニシムイ、そして、沖縄美術史の新たな側面が浮び上がるかもしれません。
司 会:真喜屋力氏(沖縄アーカイブ研究所)
パネラー:治谷文夫氏(ぴよぴよ会メンバー、画家)
遠藤保雄氏(ぴよぴよ会メンバー、撮影者)
前田比呂也氏(美術家)
■上映作品
『沖縄タイムスホールのぴよぴよ会展』(3分49秒/1950年代後半)
沖縄タイムス・ホールで開催された「ぴよぴよ展」の様子。展示された絵画ようすなどが見られる。
『塩屋でのスケッチ』(1分16秒/1958年11月11日)
1958年撮影。大宜味村塩屋で行われたスケッチ旅行のようす。美しい風景と普段の活動の様子。
『九州のアマチュア展へ見送り』(3分55秒/1968年8月4日)
九州アマチュア展に参加するメンバーの見送りで那覇港へ。飛び交う紙テープなどが懐かしい。
『ぴよぴよ会有志による八重山紀行』(23分36秒/1969年11月11日〜14日)
石垣、竹富、西表の三部作。大城皓也と有志が巡る八重山のスケッチ旅行。竹富では種取祭も撮影。
『玉那覇正吉のスタジオ』(2分55秒/1950年代)
ぴよぴよ会とは少し離れるが、玉那覇正吉のスタジオの映像から、ニシムイの思い出を語る。