岩石の観察は、野外で肉眼やルーペを用いた観察が基本です。しかし、より詳しく岩石の組織や造岩鉱物を観察するには、岩石標本を採取、薄片を製作し偏光顕微鏡で観察します。
薄片とは岩石をプレパラートに張り付け、光が通過する厚さ(約0.03mm)まで研磨したものです。偏光顕微鏡とは、偏光板をステージの上下に組み込んだ岩石鉱物用の顕微鏡です。オープンニコルとは、ステージ下の偏光板を通過する光のみで観察した状態、クロスニコルとは、ステージ上下の直交させた2枚の偏光板を通して観察した状態です。各造岩鉱物は、偏光に対して屈折率等が異なり、それぞれ固有の性質があります。その性質から、造岩鉱物を識別し岩石を同定します。薄片の製作には大変手間がかかりますが、 偏光を通してみた岩石薄片はとても美しく魅力的です。
沖縄県立博物館・美術館では、薄片製作ボランティアの協力のもと 2007年より、多数の沖縄県の岩石薄片を製作してきました。その一部を紹介します。
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