
カニマチという方は旅人で流れ着いておるんだけど、最初はこの人はこっちのことがわからないわけさあなあ。その人は昼は深い洞窟に縄を下ろして隠れていて、人が見えない夜中に縄を伝わって洞窟から上がって来ると部落に入ってきて、いろいろな食料求めて盗み食いして暮らしていたわけさあな。それでももう何カ月も続いたでしょうね。だかち、この人がどこにおったか島の人はわからなかったです。そうしているうちに漁師が釣りをしようと歩きよった時に、今のサンニの台の傾斜地にカニマチダヤっていう洞穴があって、その中からちょっとの煙が見えたから、人がこっちに居るっていうのはわかったんよ。それで、「じゃあ、どう対応をするか。」と部落の協議があったらしい。当時はミハルマという家庭の方とクラハカという方が当時の豪傑だから、その二人に隠れている泥棒をやっつけるようにお願いしたわけさ。だから、二人はやっつけようと出掛けたわけ。二人は一緒に洞窟に行って覗いて見ると、洞窟の中には泥棒がいて、その泥棒は、鏡の前で丁髷(ちょんまげ)を直していたらしい。二人は、「今だ。」と縄を下に下ろしてさっと一人が下りると、投げ飛ばそうとしたが、そこにおる人は、部落で相談したような恐ろしい人ではなく、「もうすいません。こっちが悪かった。」というから、上から縄を投げて縛りつけて、部落まで引っ張ってきたということです。その人は、その後この島に住んでカニマチダヤという名を付けられている。その人の子孫もいたがね、今はその人の子孫はもう消えてしまっているわけさ。
| レコード番号 | 47O341951 |
|---|---|
| CD番号 | 47O34C142 |
| 決定題名 | カニマチダヤ(共通語) |
| 話者がつけた題名 | - |
| 話者名 | 西銘行雄 |
| 話者名かな | にしめゆきお |
| 生年月日 | 19160623 |
| 性別 | 男 |
| 出身地 | 沖縄県八重山郡与那国町祖納 |
| 記録日 | 19970910 |
| 記録者の所属組織 | 沖縄口承文芸学術調査団 |
| 元テープ番号 | 与那国町祖納 T15 A04 |
| 元テープ管理者 | 沖縄伝承話資料センター |
| 分類 | 20 |
| 発句(ほっく) | - |
| 伝承事情 | - |
| 文字化資料 | - |
| キーワード | カニマチ,旅人,洞窟,盗み食い,漁師,サンニの台,カニマチダヤ,ミハルマ,クラハカ,豪傑,泥棒,丁髷 |
| 梗概(こうがい) | カニマチという方は旅人で流れ着いておるんだけど、最初はこの人はこっちのことがわからないわけさあなあ。その人は昼は深い洞窟に縄を下ろして隠れていて、人が見えない夜中に縄を伝わって洞窟から上がって来ると部落に入ってきて、いろいろな食料求めて盗み食いして暮らしていたわけさあな。それでももう何カ月も続いたでしょうね。だかち、この人がどこにおったか島の人はわからなかったです。そうしているうちに漁師が釣りをしようと歩きよった時に、今のサンニの台の傾斜地にカニマチダヤっていう洞穴があって、その中からちょっとの煙が見えたから、人がこっちに居るっていうのはわかったんよ。それで、「じゃあ、どう対応をするか。」と部落の協議があったらしい。当時はミハルマという家庭の方とクラハカという方が当時の豪傑だから、その二人に隠れている泥棒をやっつけるようにお願いしたわけさ。だから、二人はやっつけようと出掛けたわけ。二人は一緒に洞窟に行って覗いて見ると、洞窟の中には泥棒がいて、その泥棒は、鏡の前で丁髷(ちょんまげ)を直していたらしい。二人は、「今だ。」と縄を下に下ろしてさっと一人が下りると、投げ飛ばそうとしたが、そこにおる人は、部落で相談したような恐ろしい人ではなく、「もうすいません。こっちが悪かった。」というから、上から縄を投げて縛りつけて、部落まで引っ張ってきたということです。その人は、その後この島に住んでカニマチダヤという名を付けられている。その人の子孫もいたがね、今はその人の子孫はもう消えてしまっているわけさ。 |
| 全体の記録時間数 | 4:44 |
| 物語の時間数 | 4:40 |
| 言語識別 | 共通語 |
| 音源の質 | ◯(雑音あり) |
| テープ番号 | - |
| 予備項目1 | - |