サンアイイソバ(共通語)

概要

サンアイイソバは大きな人だった。サンニヌ台の辺りに足跡が残っているという。イソバはどこか南の方からやって来たという人もいるが、与那国の人であってほしい。話者は昔与那国が嫌いだった。遠く離れた孤島だし、人が「ニョグガ島」と呼ぶのも嫌だった。しかしイソバが与那国を守った女傑だと知ってからは誇りに思うようになった。イソバはある朝、悪夢にうなされ飛び起きてみると帆安の方が赤く燃えている。そこでイソバは急いで天蛇鼻から走り降り、クバの木を根こそぎ抜きながら帆安に向かい、アラタドゥというところで仲屋金盛を捕まえた。イソバが「帆安の按司はイティドゥイヌチンドゥイ(生け捕りか殺したか)」と聞くと金盛は「殺した」と答えたので、イソバは金盛の両足をつかんで体を引き裂こうとした。すると金盛は慌てて「生け捕りにした」と答えた。イソバは仲間を助けるのが先だと帆安に向かった。しかし帆安はすでに焼き払われて全滅だった。そこで再び金盛を追いかけるが、金盛は他の三つの村も焼き払い上陸した場所から逃げてしまった。首里から宮古にオヤケ赤蜂討伐の命令が下されて、赤蜂を討ち取ったついでに金盛は甘い考えで与那国を征服しようとしたらしい。しかし逆にイソバに追い払われてしまったため、今度は父親の仲宗根豊見親が乗り込んでくるが、その時すでにイソバは亡くなっていて鬼虎が与那国の首長となっていた。そこで豊見親は一計を案じ鬼虎に酒を飲ませて討伐した。イソバは晩年、天蛇鼻の後ろの大きな砂岩に座し、航海安全を祈って暮らしたという。なお、イソバはサンアイ村に住んでいた。サンアイとは方言でガジュマルのことである。

再生時間:10:44

民話詳細DATA

レコード番号 47O341661
CD番号 47O34C126
決定題名 サンアイイソバ(共通語)
話者がつけた題名
話者名 池間苗
話者名かな いけまなえ
生年月日 19191217
性別
出身地 沖縄県八重山郡与那国町祖納
記録日 19960917
記録者の所属組織 沖縄口承文芸学術調査団
元テープ番号 与那国町祖納 T03 A04
元テープ管理者 沖縄伝承話資料センター
分類 20
発句(ほっく)
伝承事情
文字化資料
キーワード サンアイイソバ,サンニヌ台,足跡,南,与那国,ドゥグガ島,女傑,悪夢,帆安,天蛇鼻,クバの木,アラタドゥ,仲屋金盛,按司,首里,宮古,オヤケ赤蜂,討伐,命令,征服,仲宗根豊見親,鬼虎,首長,航海安全,サンアイ村,ガジュマル
梗概(こうがい) サンアイイソバは大きな人だった。サンニヌ台の辺りに足跡が残っているという。イソバはどこか南の方からやって来たという人もいるが、与那国の人であってほしい。話者は昔与那国が嫌いだった。遠く離れた孤島だし、人が「ニョグガ島」と呼ぶのも嫌だった。しかしイソバが与那国を守った女傑だと知ってからは誇りに思うようになった。イソバはある朝、悪夢にうなされ飛び起きてみると帆安の方が赤く燃えている。そこでイソバは急いで天蛇鼻から走り降り、クバの木を根こそぎ抜きながら帆安に向かい、アラタドゥというところで仲屋金盛を捕まえた。イソバが「帆安の按司はイティドゥイヌチンドゥイ(生け捕りか殺したか)」と聞くと金盛は「殺した」と答えたので、イソバは金盛の両足をつかんで体を引き裂こうとした。すると金盛は慌てて「生け捕りにした」と答えた。イソバは仲間を助けるのが先だと帆安に向かった。しかし帆安はすでに焼き払われて全滅だった。そこで再び金盛を追いかけるが、金盛は他の三つの村も焼き払い上陸した場所から逃げてしまった。首里から宮古にオヤケ赤蜂討伐の命令が下されて、赤蜂を討ち取ったついでに金盛は甘い考えで与那国を征服しようとしたらしい。しかし逆にイソバに追い払われてしまったため、今度は父親の仲宗根豊見親が乗り込んでくるが、その時すでにイソバは亡くなっていて鬼虎が与那国の首長となっていた。そこで豊見親は一計を案じ鬼虎に酒を飲ませて討伐した。イソバは晩年、天蛇鼻の後ろの大きな砂岩に座し、航海安全を祈って暮らしたという。なお、イソバはサンアイ村に住んでいた。サンアイとは方言でガジュマルのことである。
全体の記録時間数 10:44
物語の時間数 10:44
言語識別 共通語
音源の質
テープ番号
予備項目1

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