
昔、与那国島に三か月余も雨が降り続き、田畑の作物はもちろん、家にある物でさえ炊いて食べることすらできず、炊こうとしても薪は全部濡れてどうすることもできず、この状態なら死ぬ外はないと島人は心配し、一体どうすればよいかと困り果て、もういいかげんに晴れ上がり、太陽の光でも射して、命を助けてもらえないかと、神仏に祈り、その日を待ちかねながら、みんな家に縮こまっていた。ある日、子供たちが井戸の側で集まって遊んでいると、人の叫び声がするので、どこだろうと側の井戸をのぞき見ると、井戸の水に太陽の影が映って見えたので、遊んでいた子供たちは、「太陽が見えるよ、太陽が見えるよう。」と叫びながら飛び跳ねて喜び、それを聞いた人々は、「どこだ、どこだ。」と、寄り集まり、井戸をのぞいて見ると、ほんとに太陽の影が映っていたので、集まった人々は、「太陽の光を拝むことができ命拾いできた。」とみんな大喜びで、「ここは太陽所(ていだんどうぐる)だ。」と言ったので、今に至るまで、太陽所と名付けられている。昔から村祭には、司の婆さんはそこの側を必ず通り、中そこに立ち止まって、その井戸に向かって合掌し、拝んでから次の拝所に行くのが通例である。
| レコード番号 | 47O341584 |
|---|---|
| CD番号 | 47O34C122 |
| 決定題名 | てぃだんどぅぐる(方言混じり) |
| 話者がつけた題名 | 太陽所 |
| 話者名 | 蔵元ナサマ |
| 話者名かな | くらもとなさま |
| 生年月日 | 18960527 |
| 性別 | 女 |
| 出身地 | 沖縄県八重山郡与那国町 |
| 記録日 | 19760803 |
| 記録者の所属組織 | 沖縄口承文芸学術調査団 |
| 元テープ番号 | 与那国町祖納 T55 A03 |
| 元テープ管理者 | 沖縄伝承話資料センター |
| 分類 | 12 |
| 発句(ほっく) | - |
| 伝承事情 | 昔話は夕食前や遊んでいる時に年寄りから聞いたり、或いは年寄りが4,5人集まって蓑笠や籠を作ったり、麻を紡いだりしているのを手伝いなら昔話をせがんだ。 |
| 文字化資料 | 八重山諸島民話集 P140 |
| キーワード | 与那国島,雨,田畑,作物,島人,太陽,光,神仏,子供,井戸,叫び声,影,太陽所,てぃだんどぅぐる,村祭,司,拝所 |
| 梗概(こうがい) | 昔、与那国島に三か月余も雨が降り続き、田畑の作物はもちろん、家にある物でさえ炊いて食べることすらできず、炊こうとしても薪は全部濡れてどうすることもできず、この状態なら死ぬ外はないと島人は心配し、一体どうすればよいかと困り果て、もういいかげんに晴れ上がり、太陽の光でも射して、命を助けてもらえないかと、神仏に祈り、その日を待ちかねながら、みんな家に縮こまっていた。ある日、子供たちが井戸の側で集まって遊んでいると、人の叫び声がするので、どこだろうと側の井戸をのぞき見ると、井戸の水に太陽の影が映って見えたので、遊んでいた子供たちは、「太陽が見えるよ、太陽が見えるよう。」と叫びながら飛び跳ねて喜び、それを聞いた人々は、「どこだ、どこだ。」と、寄り集まり、井戸をのぞいて見ると、ほんとに太陽の影が映っていたので、集まった人々は、「太陽の光を拝むことができ命拾いできた。」とみんな大喜びで、「ここは太陽所(ていだんどうぐる)だ。」と言ったので、今に至るまで、太陽所と名付けられている。昔から村祭には、司の婆さんはそこの側を必ず通り、中そこに立ち止まって、その井戸に向かって合掌し、拝んでから次の拝所に行くのが通例である。 |
| 全体の記録時間数 | 1:27 |
| 物語の時間数 | 1:14 |
| 言語識別 | 混在 |
| 音源の質 | ◯ |
| テープ番号 | - |
| 予備項目1 | - |