
恋角恋玉の両親が宮古島に来た時は、島には草木もなく一軒の家もなかった。恋角恋玉が来てから緑の島になって人間も繁盛した。そこにある金持ちの百姓家があった。その夫婦には子供が一人もなかった。それで神様に、「どうぞ一人の子供を授けて下さい」と祈った。ある夜、妻が夢を見ていたら、白いひげのおじいさんが、「お前がいつも欲しい、欲しいと言ったのはこれだろう。ほら、もらいなさい」と言って、奥さんの袖の中に何かものを入れた。奥さんはそこで目が覚めたが、もう眠れなくてお茶を沸かして飲んでいると、夫もまた同じ夢を見たという。この夢を見てから更に二人は一生懸命祈願した。そのうちに女の子が生まれた。その子が17,8歳になって、婿を取らなければならないと思っていた。ところが娘は妊娠してしまい、両親は非常に怒り、父親は誰かと問いただした。娘がいうには、毎夜、同じ時間にとってもいい匂いとともに青年が枕元に来て、その人と話をして遊んだということであった。すると親は、「あんたは化け物に騙された。今度来るときは首に針を立てなさい」と教える。娘は教えられた通りにすると、娘は針を刺されて飛び出し、寝床から庭まで血が点々と続いていた。父親と母親と娘の三人は糸の跡を追い、なんたガマを越え山を越えて行ったところの洞穴に、針を刺された大きな蛇がいた。娘を騙したのはこの蛇だということが分かり、三人は家に帰った。娘は妊娠していたので、悲しんでいた。またその後、そのいい匂いと共に青年が来て、「どうしてあなたはそんなに恨んでいるのか。あなたはこの宮古島を新しく島建てするために代表として選ばれた女の人なのだ。子供を産んで、3歳になったら私のところに連れて来なさい」と言う。それから子供が生まれて3歳になったので、その蛇のところに連れて行くと、その蛇は子供をなめたり、また子供は蛇の背中に乗ったりして遊んだ。この女の人はこれなら大丈夫と思い、家に帰った。その子供が漲水御嶽の神様となって拝まれるようになった。
| レコード番号 | 47O234464 |
|---|---|
| CD番号 | 47O23C233 |
| 決定題名 | 蛇婿入(方言混じり) |
| 話者がつけた題名 | 漲水御嶽由来 |
| 話者名 | 饒平名泰仁 |
| 話者名かな | よへなたいじん |
| 生年月日 | 19000305 |
| 性別 | 男 |
| 出身地 | 多良間村字仲筋 |
| 記録日 | 19780806 |
| 記録者の所属組織 | 沖縄国際大学口承研 |
| 元テープ番号 | 多良間T19B04 |
| 元テープ管理者 | 沖縄伝承話資料センター |
| 分類 | 20 |
| 発句(ほっく) | - |
| 伝承事情 | - |
| 文字化資料 | - |
| キーワード | 恋角恋玉の両親,宮古島,草木,一軒の家もない,緑の島,人間も繁盛した,金持ちの百姓家,子供,神様,妻が夢,白いひげのおじいさん,奥さんの袖の中,お茶,女の子,婿,妊娠,化け物に騙された,首に針,洞穴,大きな蛇,島建て,漲水御嶽の神様 |
| 梗概(こうがい) | 恋角恋玉の両親が宮古島に来た時は、島には草木もなく一軒の家もなかった。恋角恋玉が来てから緑の島になって人間も繁盛した。そこにある金持ちの百姓家があった。その夫婦には子供が一人もなかった。それで神様に、「どうぞ一人の子供を授けて下さい」と祈った。ある夜、妻が夢を見ていたら、白いひげのおじいさんが、「お前がいつも欲しい、欲しいと言ったのはこれだろう。ほら、もらいなさい」と言って、奥さんの袖の中に何かものを入れた。奥さんはそこで目が覚めたが、もう眠れなくてお茶を沸かして飲んでいると、夫もまた同じ夢を見たという。この夢を見てから更に二人は一生懸命祈願した。そのうちに女の子が生まれた。その子が17,8歳になって、婿を取らなければならないと思っていた。ところが娘は妊娠してしまい、両親は非常に怒り、父親は誰かと問いただした。娘がいうには、毎夜、同じ時間にとってもいい匂いとともに青年が枕元に来て、その人と話をして遊んだということであった。すると親は、「あんたは化け物に騙された。今度来るときは首に針を立てなさい」と教える。娘は教えられた通りにすると、娘は針を刺されて飛び出し、寝床から庭まで血が点々と続いていた。父親と母親と娘の三人は糸の跡を追い、なんたガマを越え山を越えて行ったところの洞穴に、針を刺された大きな蛇がいた。娘を騙したのはこの蛇だということが分かり、三人は家に帰った。娘は妊娠していたので、悲しんでいた。またその後、そのいい匂いと共に青年が来て、「どうしてあなたはそんなに恨んでいるのか。あなたはこの宮古島を新しく島建てするために代表として選ばれた女の人なのだ。子供を産んで、3歳になったら私のところに連れて来なさい」と言う。それから子供が生まれて3歳になったので、その蛇のところに連れて行くと、その蛇は子供をなめたり、また子供は蛇の背中に乗ったりして遊んだ。この女の人はこれなら大丈夫と思い、家に帰った。その子供が漲水御嶽の神様となって拝まれるようになった。 |
| 全体の記録時間数 | 12:27 |
| 物語の時間数 | 12:27 |
| 言語識別 | 混在 |
| 音源の質 | 〇 |
| テープ番号 | - |
| 予備項目1 | - |