
これは赤野でトーカチをするお爺さんの家で薪割りをしていたときに、そのお爺が、ちょうど十時茶(ちゃー)にね、「あなたは話好きだから、トーカチの話聞かそうねえ。」と言うことで聞いた話だよ。これは烏と白鷺(しらさぎ)、それから猿。三名が海岸散歩して歩いたら、ボラが一匹、海から飛び出したんで、三名協力して捕ったらしいですがね。ボラを三名で一匹捕って、「ちゃーし分(わ)きて食(か)むが(どんなにして分けて食べようか)」ということで、三名心配しておったとき、この猿は理屈があるから、「三名が年調(とぅししら)びやーに一番年上(いー)んかい、うりくぃらな(三名の年を比べて、一番年上にやろう)。」と言って、年上にやろうじゃないかということで、三名賛成したらしい。それでね、猿が最初は白鷺に、「いゃー、年幾(とぅしいく)ちないが〔お前はいくつか〕。」と聞いたら、「わねー、八十八の八サジやんどー(私は八十八の八サジだよ)。」と返事したらしいんだね。今度は烏に、「いゃー、年幾(とぅしいく)ちないが〔お前はいくつか〕。」って聞いたら、「九十九の九ガラシやんどー〔九十九の九ガラシだよ〕。」と返事したらしい。そいで、この猿は二人の年は聞いたでしょう。聞いたら、涙ポロポロ流して、「あんやさやー、わー子(くゎ)んうれー、いったー年頃(とぅしぐる)なゆしがうたるむんぬ (そうだなあ、私の子が生きてたら、お前達と同じ年ごろだったのに)。」と、猿が涙流して話したらしいんだ。それでもう、子供たちのことを話しておるから、もう猿の年が年上ということは分かって、それでやもうえなくもう、猿がその魚は一匹食べたという話。
| レコード番号 | 47O412122 |
|---|---|
| CD番号 | 47O37C081 |
| 決定題名 | 寿命較べ(共通語混) |
| 話者がつけた題名 | - |
| 話者名 | 喜原樽有 |
| 話者名かな | きはらたるゆう |
| 生年月日 | 19191103 |
| 性別 | 男 |
| 出身地 | 与那城村宮城 |
| 記録日 | 19880320 |
| 記録者の所属組織 | 沖縄口承文芸学術調査団 |
| 元テープ番号 | 与那城村T23A02 |
| 元テープ管理者 | 沖縄伝承話資料センター |
| 分類 | 12 |
| 発句(ほっく) | - |
| 伝承事情 | お父さんから聞いた。 |
| 文字化資料 | - |
| キーワード | 赤野,トーカチ,薪割り,烏と白鷺,猿,ボラ,年調べ,一番年上 |
| 梗概(こうがい) | これは赤野でトーカチをするお爺さんの家で薪割りをしていたときに、そのお爺が、ちょうど十時茶(ちゃー)にね、「あなたは話好きだから、トーカチの話聞かそうねえ。」と言うことで聞いた話だよ。これは烏と白鷺(しらさぎ)、それから猿。三名が海岸散歩して歩いたら、ボラが一匹、海から飛び出したんで、三名協力して捕ったらしいですがね。ボラを三名で一匹捕って、「ちゃーし分(わ)きて食(か)むが(どんなにして分けて食べようか)」ということで、三名心配しておったとき、この猿は理屈があるから、「三名が年調(とぅししら)びやーに一番年上(いー)んかい、うりくぃらな(三名の年を比べて、一番年上にやろう)。」と言って、年上にやろうじゃないかということで、三名賛成したらしい。それでね、猿が最初は白鷺に、「いゃー、年幾(とぅしいく)ちないが〔お前はいくつか〕。」と聞いたら、「わねー、八十八の八サジやんどー(私は八十八の八サジだよ)。」と返事したらしいんだね。今度は烏に、「いゃー、年幾(とぅしいく)ちないが〔お前はいくつか〕。」って聞いたら、「九十九の九ガラシやんどー〔九十九の九ガラシだよ〕。」と返事したらしい。そいで、この猿は二人の年は聞いたでしょう。聞いたら、涙ポロポロ流して、「あんやさやー、わー子(くゎ)んうれー、いったー年頃(とぅしぐる)なゆしがうたるむんぬ (そうだなあ、私の子が生きてたら、お前達と同じ年ごろだったのに)。」と、猿が涙流して話したらしいんだ。それでもう、子供たちのことを話しておるから、もう猿の年が年上ということは分かって、それでやもうえなくもう、猿がその魚は一匹食べたという話。 |
| 全体の記録時間数 | 3:23 |
| 物語の時間数 | 2:45 |
| 言語識別 | 混在 |
| 音源の質 | ◎ |
| テープ番号 | - |
| 予備項目1 | - |