
浜端(はんばた)という家に海好きなお爺ちゃんがいらっしゃってね。その人が海に出たら、キジムナーと友達になったわけさ。それで、二人で海に出かけるようになったって。キジムナーが連れにきよったってよ。「りか、もう潮が引けるから、りか、行こう。」言うてからに、起こしたんだね。このキジムナーというのあ、もうあんまり海が上手で、行ったら必ず大漁してくるけど、魚なんか蛸なんか、左の目は必ず取られているって。もう年がら年中こんなさ。あとは子供ら孫たちが怖くなってからに、「なんでお爺ちゃん。あんたが取ってくる魚は、みんな左の片目はないか。」って。あんまり子供ら孫たちに責められたもんで、浜端ウスメーは、「私には友達がいるよ。その友達が、海に行ったら取ってあげるんだよ。」って言ったわけさ。そしたら、「怖くて食べられないから、もう行くな。」言うてからに、子供らや孫たちが止(と)めよったって。お爺ちゃんが行かなくなったら、キジムナーがこの家に来てよ、起こすって。「りか、潮引 (うすひ)っちょぐとぅ、海(うみ)んかい〔さあ、潮が引いているから、海に行こう〕。」だけど、魚をお家(うち)に持って行っても、子供らが怖くするもんだから、もう思い切ってキジムナーに言ったわけさ。「私はな、あんたと友達してからに、海の魚を大漁してくるのは面白いけれど、持っていっても子供らがいい気持ちはしないから、もう私を連れにこないでよ。」したら、「どうしても、必ずあんたを連れて行く。」と。困っていた浜端ウスメーは、ある日、この村の物知り婆さんから、「あんたが、そのキジムナー嫌(いや)なっているなら、アカチチミコーカー(一番どり)の真似をしなさい。キジムナーが来る時分に、クバの葉っぱで作った蓑をつけてからに、キジムナーが門に来たら、鶏の真似して、『キキッキイー』言うてからにパタパタパタしたら怖がって逃げて行くから、やりなさい。」言うて教えられたわけ。浜端ウスメは、キジムナーが来る時分に、屋根の上に登ってからに、「キキッキイー。」言うて、パタパタパタしたら、キジムナーが、「あはぁ、浜端屋はアカチチミコーカーなって、もう友達はできないから、私は逃げて行く。」言うてからに、連れて行かないで逃げて行きよった。
| レコード番号 | 47O412007 |
|---|---|
| CD番号 | 47O37C076 |
| 決定題名 | キジムナーと浜端ウスメー(共通語) |
| 話者がつけた題名 | - |
| 話者名 | 安谷屋ミツ |
| 話者名かな | あだにやみつ |
| 生年月日 | 19131219 |
| 性別 | 女 |
| 出身地 | 与那城村平安座 |
| 記録日 | 19870801 |
| 記録者の所属組織 | 沖縄口承文芸学術調査団 |
| 元テープ番号 | 与那城村T18A07 |
| 元テープ管理者 | 沖縄伝承話資料センター |
| 分類 | 20 |
| 発句(ほっく) | - |
| 伝承事情 | - |
| 文字化資料 | - |
| キーワード | 浜端ウスメー,キジムナーと友達,大漁,左の目,物知り婆さん,アカチチミコーカー,蓑,鶏の真似,屋根 |
| 梗概(こうがい) | 浜端(はんばた)という家に海好きなお爺ちゃんがいらっしゃってね。その人が海に出たら、キジムナーと友達になったわけさ。それで、二人で海に出かけるようになったって。キジムナーが連れにきよったってよ。「りか、もう潮が引けるから、りか、行こう。」言うてからに、起こしたんだね。このキジムナーというのあ、もうあんまり海が上手で、行ったら必ず大漁してくるけど、魚なんか蛸なんか、左の目は必ず取られているって。もう年がら年中こんなさ。あとは子供ら孫たちが怖くなってからに、「なんでお爺ちゃん。あんたが取ってくる魚は、みんな左の片目はないか。」って。あんまり子供ら孫たちに責められたもんで、浜端ウスメーは、「私には友達がいるよ。その友達が、海に行ったら取ってあげるんだよ。」って言ったわけさ。そしたら、「怖くて食べられないから、もう行くな。」言うてからに、子供らや孫たちが止(と)めよったって。お爺ちゃんが行かなくなったら、キジムナーがこの家に来てよ、起こすって。「りか、潮引 (うすひ)っちょぐとぅ、海(うみ)んかい〔さあ、潮が引いているから、海に行こう〕。」だけど、魚をお家(うち)に持って行っても、子供らが怖くするもんだから、もう思い切ってキジムナーに言ったわけさ。「私はな、あんたと友達してからに、海の魚を大漁してくるのは面白いけれど、持っていっても子供らがいい気持ちはしないから、もう私を連れにこないでよ。」したら、「どうしても、必ずあんたを連れて行く。」と。困っていた浜端ウスメーは、ある日、この村の物知り婆さんから、「あんたが、そのキジムナー嫌(いや)なっているなら、アカチチミコーカー(一番どり)の真似をしなさい。キジムナーが来る時分に、クバの葉っぱで作った蓑をつけてからに、キジムナーが門に来たら、鶏の真似して、『キキッキイー』言うてからにパタパタパタしたら怖がって逃げて行くから、やりなさい。」言うて教えられたわけ。浜端ウスメは、キジムナーが来る時分に、屋根の上に登ってからに、「キキッキイー。」言うて、パタパタパタしたら、キジムナーが、「あはぁ、浜端屋はアカチチミコーカーなって、もう友達はできないから、私は逃げて行く。」言うてからに、連れて行かないで逃げて行きよった。 |
| 全体の記録時間数 | 7:15 |
| 物語の時間数 | 7:08 |
| 言語識別 | 共通語 |
| 音源の質 | △ |
| テープ番号 | - |
| 予備項目1 | - |