
六月になるとね、ここではシヌグ祭りという特別な行事があるんだ。六月の二十七、八日ね。それから八月の二十七日。シヌグ祭りのシヌグは難を凌(しのぐ)ぐの凌ぐですね。このシヌグ祭りは、隣の浜比嘉からきたんです。あのね、昔、東シナ海を出没する海賊船が、海のしけにあって、凌いで浜比嘉島に渡ってきたそうだ。そうしたら島の人はもう、右往左往(うおうさおう)騒動になった。そいで、女の人は家で食料をこしらえ、男の人はもう立って歩けるだけの、十歳ぐらいからみんな浜に出て海賊追っ払いに出たわけ ナす。そうしたら神風がきて、海賊はそこに入れんで帰ったそうだ。それで難を逃れたという、凌いだっちゅうことですよね。それがね、六月の二十七、八日だったというんです。そいでね、第二回目にきたのが八月の二七、八日で、あの場合も神風で追っ払われてしまう。で、難を凌いだというんでシヌグ祭りですよ。浜比嘉のほうからシヌグ祭りを始めて、ここの島もやるようになったんでしょうな。昨日はちょうどシヌグ祭りだったんですよ。でね、昨日だと、あんたがた来れなかったですよ。これはね、島以外の人は入れない。島に入ってくるのは海賊だということで、海賊追っ払って難を凌いだシヌグ祭りだから、祭りは上の方でやりよったですよ。海の見えるシヌグ毛、シヌグ堂と言って、そこでやりよったんですよ。この行事に参加するのはここの島の人だけ。友達が家に見えておっても家に残しておって、我々だけでシヌグ祭りしよった。池味は、みんな畑仕事も休んでね。第二回目が八月の二十七、八日。この場合はね、だいたい海が時化る。シヌグ荒れと言って、必ずでもないけれど、ほとんどが、その時分には海は時化てる。
| レコード番号 | 47O411577 |
|---|---|
| CD番号 | 47O37C060 |
| 決定題名 | シヌグ祭り由来(共通語) |
| 話者がつけた題名 | - |
| 話者名 | 真栄喜盛光 |
| 話者名かな | まえきもりみつ |
| 生年月日 | 19260415 |
| 性別 | 男 |
| 出身地 | 与那城村池味 |
| 記録日 | 19870705 |
| 記録者の所属組織 | 沖縄口承文芸学術調査団 |
| 元テープ番号 | 与那城村T02A09 |
| 元テープ管理者 | 沖縄伝承話資料センター |
| 分類 | 20 |
| 発句(ほっく) | - |
| 伝承事情 | - |
| 文字化資料 | よなぐすくの民話P223 |
| キーワード | 六月,シヌグ祭り,六月の二十七、八日,八月の二十七日,浜比嘉,海賊船,神風,シヌグ毛,シヌグ堂,シヌグ荒れ |
| 梗概(こうがい) | 六月になるとね、ここではシヌグ祭りという特別な行事があるんだ。六月の二十七、八日ね。それから八月の二十七日。シヌグ祭りのシヌグは難を凌(しのぐ)ぐの凌ぐですね。このシヌグ祭りは、隣の浜比嘉からきたんです。あのね、昔、東シナ海を出没する海賊船が、海のしけにあって、凌いで浜比嘉島に渡ってきたそうだ。そうしたら島の人はもう、右往左往(うおうさおう)騒動になった。そいで、女の人は家で食料をこしらえ、男の人はもう立って歩けるだけの、十歳ぐらいからみんな浜に出て海賊追っ払いに出たわけ ナす。そうしたら神風がきて、海賊はそこに入れんで帰ったそうだ。それで難を逃れたという、凌いだっちゅうことですよね。それがね、六月の二十七、八日だったというんです。そいでね、第二回目にきたのが八月の二七、八日で、あの場合も神風で追っ払われてしまう。で、難を凌いだというんでシヌグ祭りですよ。浜比嘉のほうからシヌグ祭りを始めて、ここの島もやるようになったんでしょうな。昨日はちょうどシヌグ祭りだったんですよ。でね、昨日だと、あんたがた来れなかったですよ。これはね、島以外の人は入れない。島に入ってくるのは海賊だということで、海賊追っ払って難を凌いだシヌグ祭りだから、祭りは上の方でやりよったですよ。海の見えるシヌグ毛、シヌグ堂と言って、そこでやりよったんですよ。この行事に参加するのはここの島の人だけ。友達が家に見えておっても家に残しておって、我々だけでシヌグ祭りしよった。池味は、みんな畑仕事も休んでね。第二回目が八月の二十七、八日。この場合はね、だいたい海が時化る。シヌグ荒れと言って、必ずでもないけれど、ほとんどが、その時分には海は時化てる。 |
| 全体の記録時間数 | 5:31 |
| 物語の時間数 | 5:05 |
| 言語識別 | 共通語 |
| 音源の質 | △ |
| テープ番号 | - |
| 予備項目1 | - |