
昔、首里御城(うぐしく)でのことだけど、大新城(うふあらぐしく)と津堅親方(ちきんうえーかた)の話だよ。王様の子どもには長男と次男がいて、長男で本妻の子、次男の妾の子であった。王様には妾が沢山いたって。だけど、この長男はチーガーだった。王様が亡くなって、庭で王様選びがあった。長男の方の大新城も次男の方の津堅親方の方も、どっちも王にすると言って大な争いであったらしい。だけど、本妻の長男はチーガーで、妾の子の次男は丈夫な人だったから、王は次男に決まろうとした。そのとき、大新城が長男に、「一言おっしゃって下さい。おっしゃって下さい。」と熱心にお願いしたら、大新城はチーガーだけど、「今日(きゆ)ぬふくらさや なうにじゃなたてぃてぃ〔今日の嬉しさはなんに例えようか〕ちぶりうる花(はな)ぬ露(ちゆ)たたぐとぅ〔つぼんでいる花が露に会ったようだ。〕」と歌を詠んだわけさ。それで、この人が王になったって。そしたら、津堅親方は負けてるでしょう。津堅親方を三百斤もある黒石0黒縄で縛って、津堅ドゥーに沈めたら、二回浮き上がってきたって。だから、三回浮き上がったら救うつもりだったけど、三回は浮き上がれなかったって。これを見た津堅親方の母親は、「あたらしがなし子(ぐわ ) 津堅(ちきん)ドゥにやらら 〔大切な我が子よ、津堅ドゥーに沈んでしまって〕しじじうちゃがいる わ玉黄金(たまくがに)〔沈んでも浮き上がってくる、私の大切な息子よ〕と歌ったって。今でも津堅ドゥーというところはあって、津堅親方が沈められているので、ここら辺は波が荒いって。
| レコード番号 | 47O411507 |
|---|---|
| CD番号 | 47O37C054 |
| 決定題名 | チーグ王と津堅親方(シマグチ) |
| 話者がつけた題名 | - |
| 話者名 | 宮城マカト |
| 話者名かな | みやごまかと |
| 生年月日 | 19000817 |
| 性別 | 女 |
| 出身地 | 与那城村与那城 |
| 記録日 | 19870301 |
| 記録者の所属組織 | 沖縄口承文芸学術調査団 |
| 元テープ番号 | 与那城村T26A11 |
| 元テープ管理者 | 沖縄伝承話資料センター |
| 分類 | 20 |
| 発句(ほっく) | - |
| 伝承事情 | - |
| 文字化資料 | よなぐすくの民話P422 |
| キーワード | 首里御城,大新城,津堅親方,王様の子,長男で本妻の子,次男の妾の子,チーガー |
| 梗概(こうがい) | 昔、首里御城(うぐしく)でのことだけど、大新城(うふあらぐしく)と津堅親方(ちきんうえーかた)の話だよ。王様の子どもには長男と次男がいて、長男で本妻の子、次男の妾の子であった。王様には妾が沢山いたって。だけど、この長男はチーガーだった。王様が亡くなって、庭で王様選びがあった。長男の方の大新城も次男の方の津堅親方の方も、どっちも王にすると言って大な争いであったらしい。だけど、本妻の長男はチーガーで、妾の子の次男は丈夫な人だったから、王は次男に決まろうとした。そのとき、大新城が長男に、「一言おっしゃって下さい。おっしゃって下さい。」と熱心にお願いしたら、大新城はチーガーだけど、「今日(きゆ)ぬふくらさや なうにじゃなたてぃてぃ〔今日の嬉しさはなんに例えようか〕ちぶりうる花(はな)ぬ露(ちゆ)たたぐとぅ〔つぼんでいる花が露に会ったようだ。〕」と歌を詠んだわけさ。それで、この人が王になったって。そしたら、津堅親方は負けてるでしょう。津堅親方を三百斤もある黒石0黒縄で縛って、津堅ドゥーに沈めたら、二回浮き上がってきたって。だから、三回浮き上がったら救うつもりだったけど、三回は浮き上がれなかったって。これを見た津堅親方の母親は、「あたらしがなし子(ぐわ ) 津堅(ちきん)ドゥにやらら 〔大切な我が子よ、津堅ドゥーに沈んでしまって〕しじじうちゃがいる わ玉黄金(たまくがに)〔沈んでも浮き上がってくる、私の大切な息子よ〕と歌ったって。今でも津堅ドゥーというところはあって、津堅親方が沈められているので、ここら辺は波が荒いって。 |
| 全体の記録時間数 | 4:36 |
| 物語の時間数 | 4:05 |
| 言語識別 | 方言 |
| 音源の質 | ◎ |
| テープ番号 | - |
| 予備項目1 | - |