
「灰縄をなって持ってこい。」と、父親に難題を出されたんだろう。そしたら父親は、「どんなにして、灰で縄をなえるか。どうしたらいいか。」と心配して、寝込んでしまってね。そうしたら、モーイが父親に、「なんで、ターリー、気分が悪いんですか。」と聞いたって。「気分は悪くないよ、モーイ。」 「なんで、どうしたんですか。」「灰縄をなってこいと、上から通知がきているんだよ。」「灰縄を持ってこいって言われて、ターリーは寝込んでいるんですか。ターリーの代わりに私がやりましょう、ターリーの代わりに。」と言ったら、「お前みたいなバカな子供にできるか。」と怒られたんだろう。だけど、モーイが上の方に行ったらしい。縄をなってから燃やしたら、縄の型になるでしょう。これを子供のモーイが持って行って難題を解いたって。そしてまた次は、「雄鳥(うーどぅい)の卵を持ってこい。」と言われたからね。またこのときも親はわからんで寝込んで、そうしたらまた、「私が行きましょう。」と、モーイが行ったって。「お前は雄鳥の卵を持ってきたか。どうして父親はこないで、お前が来たか。」「ターリーは産気づいてこれせん。」「男が子供を産むか。」「男が子供を産むかとあなたはおっしゃるが、それでは雄鳥が卵を産みますか。」と言って、このときも負けたって。
だからこのモーイ親方という人は、大変な優れ者だったんだろう。着物も人が着ないような、ダラダラの恰好して、また片足は草履、片足はアシジャシ(下駄)を履いて歩きよったって。それで、「なんでお前の足は、こんなにしているか。」と聞いたらね、「この足はアヤーがおっしゃるのを聞いて、もう片一方の足はターリーがおっしゃるのを聞いて、二人の言うことを聞いて、片方ずつ履物(はきもの)を履いているんです。私は、二人の親を敬っています。」と答えたって。これには親も負けてね、このときから、二人の親も、モーイのことをフラーと言っていたけど、優れ者だとわかったって。なんでも、上のことはモーイが答えていたって。
| レコード番号 | 47O411453 |
|---|---|
| CD番号 | 47O37C050 |
| 決定題名 | モーイ親方 難題 下駄とぞうり(シマグチ) |
| 話者がつけた題名 | - |
| 話者名 | 兼城ツル |
| 話者名かな | かねしろつる |
| 生年月日 | 18900505 |
| 性別 | 女 |
| 出身地 | 与那城村照間 |
| 記録日 | 19870228 |
| 記録者の所属組織 | 沖縄口承文芸学術調査団 |
| 元テープ番号 | 与那城村T23A05 |
| 元テープ管理者 | 沖縄伝承話資料センター |
| 分類 | 13 |
| 発句(ほっく) | - |
| 伝承事情 | - |
| 文字化資料 | - |
| キーワード | 灰縄,父親,難題,モーイ,雄鳥の卵を持ってこい。」と言われたからね。またこのときも親はわからんで寝込んで、そうしたらまた、「私が行きましょう。」と、モーイが行ったって。「お前は雄鳥の卵を持ってきたか。どうして父親はこないで、お前が来たか。」「ターリーは産気づいてこれせん。」「男が子供を産むか。」「男が子供を産むかとあなたはおっしゃるが、それでは雄鳥が卵を産みますか。」と言って、このときも負けたって。 だからこのモーイ親方という人は、大変な優れ者だったんだろう。着物も人が着ないような、ダラダラの恰好して、また片足は草履、片足はアシジャシ(下駄)を履いて歩きよったって。それで、「なんでお前の足は、こんなにしているか。」と聞いたらね、「この足はアヤーがおっしゃるのを聞いて、もう片一方の足はターリーがおっしゃるのを聞いて、二人の言うことを聞いて、片方ずつ履物(はきもの)を履いているんです。私は、二人の親を敬っています。」と答えたって。これには親も負けてね、このときから、二人の親も、モーイのことをフラーと言っていたけど、優れ者だとわかったって。なんでも、上のことはモーイが答えていたって。 |
| 梗概(こうがい) | 「灰縄をなって持ってこい。」と、父親に難題を出されたんだろう。そしたら父親は、「どんなにして、灰で縄をなえるか。どうしたらいいか。」と心配して、寝込んでしまってね。そうしたら、モーイが父親に、「なんで、ターリー、気分が悪いんですか。」と聞いたって。「気分は悪くないよ、モーイ。」 「なんで、どうしたんですか。」「灰縄をなってこいと、上から通知がきているんだよ。」「灰縄を持ってこいって言われて、ターリーは寝込んでいるんですか。ターリーの代わりに私がやりましょう、ターリーの代わりに。」と言ったら、「お前みたいなバカな子供にできるか。」と怒られたんだろう。だけど、モーイが上の方に行ったらしい。縄をなってから燃やしたら、縄の型になるでしょう。これを子供のモーイが持って行って難題を解いたって。そしてまた次は、「雄鳥(うーどぅい)の卵を持ってこい。」と言われたからね。またこのときも親はわからんで寝込んで、そうしたらまた、「私が行きましょう。」と、モーイが行ったって。「お前は雄鳥の卵を持ってきたか。どうして父親はこないで、お前が来たか。」「ターリーは産気づいてこれせん。」「男が子供を産むか。」「男が子供を産むかとあなたはおっしゃるが、それでは雄鳥が卵を産みますか。」と言って、このときも負けたって。 だからこのモーイ親方という人は、大変な優れ者だったんだろう。着物も人が着ないような、ダラダラの恰好して、また片足は草履、片足はアシジャシ(下駄)を履いて歩きよったって。それで、「なんでお前の足は、こんなにしているか。」と聞いたらね、「この足はアヤーがおっしゃるのを聞いて、もう片一方の足はターリーがおっしゃるのを聞いて、二人の言うことを聞いて、片方ずつ履物(はきもの)を履いているんです。私は、二人の親を敬っています。」と答えたって。これには親も負けてね、このときから、二人の親も、モーイのことをフラーと言っていたけど、優れ者だとわかったって。なんでも、上のことはモーイが答えていたって。 |
| 全体の記録時間数 | 4:02 |
| 物語の時間数 | 3:12 |
| 言語識別 | 方言 |
| 音源の質 | ◎ |
| テープ番号 | - |
| 予備項目1 | - |