
ぼくらの祖先の昔の名前は田場というんです。だが、何年かわからんが、屋慶名で津波があってね。田場姓の屋敷は海岸の方だから、津波に襲われて、子供達も森に避難させた。「どんなことがあってもここから下りるな。」と言って、親たちは自分の家と行ったり来たりして、大事な品物を運んだそうだ。あのころは、屋慶名の部落は人間も少ないし、屋敷はいくらでもあった。田場の人たちは、いつまでも海岸の方に住んでいては、津波がある場合は大変だと言って、避難した森の根っこのところに屋敷を構えたって。そしてガジマルの枝を一軒ごとに差したんだね。「もしここの屋敷が良くて、このガジマルが立派に育つ場合には、いつまでもそこに屋敷を構えなさい。」と子供達に言ったら、このガジマルは、みるみるうちに立派に育ったって。「それではここに屋敷を構えよう。」と言って、ここに家屋敷を建てて、姓名は、田場から森根に変えたそうだ。そしたら、その後、首里の王様のところから、「屋慶名のどこそこの屋敷は農家のくせに、こんなところに住んではならん。」と言われてね。首里城から役人が来て、立派に育ったガジマルはみんなパッサリ切られてしまって、それが二、三本は残って、終戦後までもあった。祖先から聞いた話だよ。
| レコード番号 | 47O411352 |
|---|---|
| CD番号 | 47O37C047 |
| 決定題名 | 森根の名の由来(共通語) |
| 話者がつけた題名 | - |
| 話者名 | 森根治昌 |
| 話者名かな | もりねじしょう |
| 生年月日 | 19100910 |
| 性別 | 男 |
| 出身地 | 与那城村屋慶名 |
| 記録日 | 19861214 |
| 記録者の所属組織 | 沖縄口承文芸学術調査団 |
| 元テープ番号 | 与那城村T20A02 |
| 元テープ管理者 | 沖縄伝承話資料センター |
| 分類 | 20 |
| 発句(ほっく) | - |
| 伝承事情 | - |
| 文字化資料 | よなぐすくの民話P308 |
| キーワード | 田場,屋慶名,津波,森に避難,首里城,ガジマル |
| 梗概(こうがい) | ぼくらの祖先の昔の名前は田場というんです。だが、何年かわからんが、屋慶名で津波があってね。田場姓の屋敷は海岸の方だから、津波に襲われて、子供達も森に避難させた。「どんなことがあってもここから下りるな。」と言って、親たちは自分の家と行ったり来たりして、大事な品物を運んだそうだ。あのころは、屋慶名の部落は人間も少ないし、屋敷はいくらでもあった。田場の人たちは、いつまでも海岸の方に住んでいては、津波がある場合は大変だと言って、避難した森の根っこのところに屋敷を構えたって。そしてガジマルの枝を一軒ごとに差したんだね。「もしここの屋敷が良くて、このガジマルが立派に育つ場合には、いつまでもそこに屋敷を構えなさい。」と子供達に言ったら、このガジマルは、みるみるうちに立派に育ったって。「それではここに屋敷を構えよう。」と言って、ここに家屋敷を建てて、姓名は、田場から森根に変えたそうだ。そしたら、その後、首里の王様のところから、「屋慶名のどこそこの屋敷は農家のくせに、こんなところに住んではならん。」と言われてね。首里城から役人が来て、立派に育ったガジマルはみんなパッサリ切られてしまって、それが二、三本は残って、終戦後までもあった。祖先から聞いた話だよ。 |
| 全体の記録時間数 | 3:36 |
| 物語の時間数 | 3:29 |
| 言語識別 | 共通語 |
| 音源の質 | ◎ |
| テープ番号 | - |
| 予備項目1 | - |