アカインコ(共通語)

概要

伊計の女童の歌で、「伊計ぬ女童やふりむぬやあらん 津堅アカブサーニウチフリティ」という歌がある。これは津堅アカブサーを褒めた歌だ。津堅アカブサーは津堅の生まれだが、その母親は読谷の人だった。読谷にチラーぐゎーという美しい娘がいて、別の村のカマダーという青年と婚約していたが、村の青年が妬んでこのカマダーを殺してしまった。チラーぐゎーはカマダーの子を身ごもっていたといわれ、その為に津堅に行って生んだ子供だった。津堅アカブサーは母親の村の読谷に住むようになると、アカインコと呼ばれるようになった。この人は神に近い人で、唐の三味線は長い棹だったが、それを短くして沖縄の今の三味線を作ったので、「歌と社民線や昔始まいや インコ音あがりぬ神ぬ美作」といわれるようになった。また、このアカインコは拝みの名人でもあった。読谷に身体の弱い子がいて重い病気になった。その母親がアカインコのことを知って頼みに来た。アカインコはその子に着せる着物を母親に持って来させると、アカインコ松という大きな松に、その着物を当てて呪いをした。この着物を子供に着せるとその子どもの病気は良くなり元気になった。それから新しい着物を作って子供に着せる時には、その着物を柱に当てて呪いをするようになった。また、ある時、アカインコの娘が国頭に行きたいと言ったので、アカインコを娘を連れて旅をした。瀬良垣まで来ると娘は喉が渇いて水が飲みたいと言った。ちょうど、船大工たちが新しい船を海に浮かべる時だったので、水をもらいたいというと、瀬良垣の大工はそれを断った。谷茶まで来てみると、そこでも船を海に浮かべる船大工がいたので、水をもらいたいというと、谷茶の船大工は快く水を恵んでくれた。アカインコはその水を拝んで、「瀬良垣水船 谷茶速船」といって、その水を娘に飲ませた。それから瀬良垣の船は沈むようになり、谷茶の船は海を速く走るようになった。また、ある時、山原旅をしている時、ある家に入ると子供が一人いた。その子に、「母親はどこに行った」と聞くと、「ユルヌミートゥイニ」と言った。父親はと聞くと、「クジュヌマチカイニ」と言った。その子は頭の良い子だが、カミトクがないのが分ったので、その隣の家に行って、そのことを話した。その話の後で、子供の母親が聞くと、母親はアカインコを追いかけて来て、アカインコの前に土下座して息子の生命を助けて下さいと頼んだ。アカインコは来年のその日にまたここに来た時に助けてやると言って、母親を別れた。次の年の同じ日に、アカインコはどの子を救う御願をして、その子は神から60歳、午の方から60歳の生命を授かり、120歳まで長生きした。

再生時間:15:25

民話詳細DATA

レコード番号 47O411309
CD番号 47O37C045
決定題名 アカインコ(共通語)
話者がつけた題名
話者名 平安座蒲安
話者名かな へんざかまやす
生年月日 19100702
性別
出身地 与那城村屋慶名
記録日 19861214
記録者の所属組織 沖縄口承文芸学術調査団
元テープ番号 与那城村T18A05
元テープ管理者 沖縄伝承話資料センター
分類 20
発句(ほっく)
伝承事情
文字化資料 本伝承、「沖縄の伝説」。
キーワード 伊計の女童,津堅アカブサー,読谷,チラー,カマダー,アカインコ
梗概(こうがい) 伊計の女童の歌で、「伊計ぬ女童やふりむぬやあらん 津堅アカブサーニウチフリティ」という歌がある。これは津堅アカブサーを褒めた歌だ。津堅アカブサーは津堅の生まれだが、その母親は読谷の人だった。読谷にチラーぐゎーという美しい娘がいて、別の村のカマダーという青年と婚約していたが、村の青年が妬んでこのカマダーを殺してしまった。チラーぐゎーはカマダーの子を身ごもっていたといわれ、その為に津堅に行って生んだ子供だった。津堅アカブサーは母親の村の読谷に住むようになると、アカインコと呼ばれるようになった。この人は神に近い人で、唐の三味線は長い棹だったが、それを短くして沖縄の今の三味線を作ったので、「歌と社民線や昔始まいや インコ音あがりぬ神ぬ美作」といわれるようになった。また、このアカインコは拝みの名人でもあった。読谷に身体の弱い子がいて重い病気になった。その母親がアカインコのことを知って頼みに来た。アカインコはその子に着せる着物を母親に持って来させると、アカインコ松という大きな松に、その着物を当てて呪いをした。この着物を子供に着せるとその子どもの病気は良くなり元気になった。それから新しい着物を作って子供に着せる時には、その着物を柱に当てて呪いをするようになった。また、ある時、アカインコの娘が国頭に行きたいと言ったので、アカインコを娘を連れて旅をした。瀬良垣まで来ると娘は喉が渇いて水が飲みたいと言った。ちょうど、船大工たちが新しい船を海に浮かべる時だったので、水をもらいたいというと、瀬良垣の大工はそれを断った。谷茶まで来てみると、そこでも船を海に浮かべる船大工がいたので、水をもらいたいというと、谷茶の船大工は快く水を恵んでくれた。アカインコはその水を拝んで、「瀬良垣水船 谷茶速船」といって、その水を娘に飲ませた。それから瀬良垣の船は沈むようになり、谷茶の船は海を速く走るようになった。また、ある時、山原旅をしている時、ある家に入ると子供が一人いた。その子に、「母親はどこに行った」と聞くと、「ユルヌミートゥイニ」と言った。父親はと聞くと、「クジュヌマチカイニ」と言った。その子は頭の良い子だが、カミトクがないのが分ったので、その隣の家に行って、そのことを話した。その話の後で、子供の母親が聞くと、母親はアカインコを追いかけて来て、アカインコの前に土下座して息子の生命を助けて下さいと頼んだ。アカインコは来年のその日にまたここに来た時に助けてやると言って、母親を別れた。次の年の同じ日に、アカインコはどの子を救う御願をして、その子は神から60歳、午の方から60歳の生命を授かり、120歳まで長生きした。
全体の記録時間数 17:44
物語の時間数 15:25
言語識別 共通語
音源の質
テープ番号
予備項目1

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