生き埋めにされた人(シマグチ混)

概要

昔、ある村でのこと、みんなである人を生き埋めにしたから、この人が埋められるときにね、「千人(しんにん)ぬん満(み)ちらんぐとぅ、食(く)ゎてぃとぅらさいぃ〔千人に満ちないように食ってやる〕。」という遺言を残したって。当時の村の人たちの人口は千には満たなかったってよ。その後、そこから幽霊が出ると言って、そばを通る人もいなかった。村では、千人ユーエーして拝んでいたという。何年かして、その村である人が家を造ることになり、穴を掘ったら遺骨が出てきた。それからというもの、その人はものも言えず、食事もしない。二、三ヵ月たっても同じだった。そしたら、長崎にはこういうものをはずす人がいたって。その人のところへ連れて言ったら、「お前は、どこからどうしてどうなったのか。」と聞いたんだね。「そういうふうにして、私は家を造ると言って穴を掘ったら、ここから遺骨が出てきて、その遺骨を見てからなんですよ。」と言ったので、この長崎の人はまた、幽霊と話をしたって。「お前は、これは自分の子孫だからそういうふうにするのか。」「いいえ、他人なんですが、私はいつ地の底から出られるかと、ずっと何百年前のこと身に覚えのない罪をきせられて、半殺しも同様、生き埋めにされたんです。息もきれない前に生き埋めにされて、こんな長い間地の底で苦しんで。幸いなことに、この方がここを掘って出してくれたから、私は今出てきたんですよ。」そう言ったので、長崎の人は、「あなたは、昔、身に覚えのない罪をきせられたのだったら、今日のうちに天国に送ろうねぇ。」と言って、この人が拝んで、その日のうちに、生き埋めにされた人はさぁらないして天国に昇っていくのが分かりよったって。

再生時間:0:35

民話詳細DATA

レコード番号 47O410850
CD番号 47O41C028
決定題名 生き埋めにされた人(シマグチ混)
話者がつけた題名
話者名 田場ヤス
話者名かな たばやす
生年月日 19150615
性別
出身地 与那城村照間
記録日 19861125
記録者の所属組織 沖縄口承文芸学術調査団
元テープ番号 与那城村T03B14
元テープ管理者 沖縄伝承話資料センター
分類 20
発句(ほっく)
伝承事情
文字化資料
キーワード 生き埋め,千人,遺言,ら幽霊
梗概(こうがい) 昔、ある村でのこと、みんなである人を生き埋めにしたから、この人が埋められるときにね、「千人(しんにん)ぬん満(み)ちらんぐとぅ、食(く)ゎてぃとぅらさいぃ〔千人に満ちないように食ってやる〕。」という遺言を残したって。当時の村の人たちの人口は千には満たなかったってよ。その後、そこから幽霊が出ると言って、そばを通る人もいなかった。村では、千人ユーエーして拝んでいたという。何年かして、その村である人が家を造ることになり、穴を掘ったら遺骨が出てきた。それからというもの、その人はものも言えず、食事もしない。二、三ヵ月たっても同じだった。そしたら、長崎にはこういうものをはずす人がいたって。その人のところへ連れて言ったら、「お前は、どこからどうしてどうなったのか。」と聞いたんだね。「そういうふうにして、私は家を造ると言って穴を掘ったら、ここから遺骨が出てきて、その遺骨を見てからなんですよ。」と言ったので、この長崎の人はまた、幽霊と話をしたって。「お前は、これは自分の子孫だからそういうふうにするのか。」「いいえ、他人なんですが、私はいつ地の底から出られるかと、ずっと何百年前のこと身に覚えのない罪をきせられて、半殺しも同様、生き埋めにされたんです。息もきれない前に生き埋めにされて、こんな長い間地の底で苦しんで。幸いなことに、この方がここを掘って出してくれたから、私は今出てきたんですよ。」そう言ったので、長崎の人は、「あなたは、昔、身に覚えのない罪をきせられたのだったら、今日のうちに天国に送ろうねぇ。」と言って、この人が拝んで、その日のうちに、生き埋めにされた人はさぁらないして天国に昇っていくのが分かりよったって。
全体の記録時間数 0:35
物語の時間数 0:35
言語識別 混在
音源の質
テープ番号
予備項目1

トップに戻る

TOP