
内地から沖縄に商売人がやってきて、友達になった沖縄の人に金を貸した。ところが、期限になって金を請求しても、沖縄の人はお金を返せなかった。内地の人は怒って、「首を斬ってやる。」と言った。したら沖縄の人は、「意地(いじ)ぬ出(い)じれー手引(てぃーひ)き〔怒ったときは手を引いて気持ちを静めなさい〕。」と言ったって。内地の人は、「これはどういう意味かわからんが、まずはいうとおりにして手を引こう。」と言って、手を引いたわけさ。そして、「それなら、いつのいつまで金を用意しておけ。私は内地に帰るから。」と言って帰って言った。そのころ、この商売人の妻は一人で留守を預かっていた。夜、一人で寝つかれない妻は、男の人形を作って一緒に座敷に寝ていた。それで、夜、商売人が家へ帰り戸をあけて寝床に入ったら、妻が男と寝ているでしょう。商売人は怒って手をかけようとしたんだが、沖縄の人の、「意地ぬ出(い)じれー手引き。」という言葉を思いだした。「これは、沖縄の人がそんなことを言ってたのに。まずは気持ちを静めて確かめよう。」と言って、殺さなかったわけ。そして、妻を起こして確かめたら、本当の人間ではなく、妻が知恵を働かせて男の人形を作って寝ていた。よそから知らな 「者が入ってくるかと思って、用心しておったわけさ。それでまた商売人は沖縄に来て、お金を貸した人に会った。商売人は「あなたのおかげで、私は妻を殺さずにすんだ。」と言って、沖縄の人が返そうとしたお金を受け取らなかったって。二人で、このお金は取れない、取ってくれと言いあいしてね。「それじゃあここに神様を祀りなさい。」ということで、とうとうそのお金を白銀堂に持って言って埋めたそうだ。
| レコード番号 | 47O410566 |
|---|---|
| CD番号 | 47O41C013 |
| 決定題名 | 白銀堂由来(共通語混) |
| 話者がつけた題名 | - |
| 話者名 | 香村真佐 |
| 話者名かな | かむらまさ |
| 生年月日 | 18941113 |
| 性別 | 男 |
| 出身地 | 与那城村平安座 |
| 記録日 | 19720808 |
| 記録者の所属組織 | 沖縄口承文芸学術調査団 |
| 元テープ番号 | 与那城村T15B05 |
| 元テープ管理者 | 沖縄伝承話資料センター |
| 分類 | 20 |
| 発句(ほっく) | - |
| 伝承事情 | - |
| 文字化資料 | - |
| キーワード | 内地,沖縄,商売人,金を貸した,意地,手引き,妻,、男の人形,白銀堂 |
| 梗概(こうがい) | 内地から沖縄に商売人がやってきて、友達になった沖縄の人に金を貸した。ところが、期限になって金を請求しても、沖縄の人はお金を返せなかった。内地の人は怒って、「首を斬ってやる。」と言った。したら沖縄の人は、「意地(いじ)ぬ出(い)じれー手引(てぃーひ)き〔怒ったときは手を引いて気持ちを静めなさい〕。」と言ったって。内地の人は、「これはどういう意味かわからんが、まずはいうとおりにして手を引こう。」と言って、手を引いたわけさ。そして、「それなら、いつのいつまで金を用意しておけ。私は内地に帰るから。」と言って帰って言った。そのころ、この商売人の妻は一人で留守を預かっていた。夜、一人で寝つかれない妻は、男の人形を作って一緒に座敷に寝ていた。それで、夜、商売人が家へ帰り戸をあけて寝床に入ったら、妻が男と寝ているでしょう。商売人は怒って手をかけようとしたんだが、沖縄の人の、「意地ぬ出(い)じれー手引き。」という言葉を思いだした。「これは、沖縄の人がそんなことを言ってたのに。まずは気持ちを静めて確かめよう。」と言って、殺さなかったわけ。そして、妻を起こして確かめたら、本当の人間ではなく、妻が知恵を働かせて男の人形を作って寝ていた。よそから知らな 「者が入ってくるかと思って、用心しておったわけさ。それでまた商売人は沖縄に来て、お金を貸した人に会った。商売人は「あなたのおかげで、私は妻を殺さずにすんだ。」と言って、沖縄の人が返そうとしたお金を受け取らなかったって。二人で、このお金は取れない、取ってくれと言いあいしてね。「それじゃあここに神様を祀りなさい。」ということで、とうとうそのお金を白銀堂に持って言って埋めたそうだ。 |
| 全体の記録時間数 | 4:42 |
| 物語の時間数 | 4:35 |
| 言語識別 | 混在 |
| 音源の質 | 〇 |
| テープ番号 | - |
| 予備項目1 | - |