
宮古の伊良部(いらぶ)の祝女(のろ)が、向こうから台風に遇って難船(なんしん)したのか、この人が東海岸のアグチャーに漂流して着いたそうです。そしたら、こっちの伊平屋の我喜屋の人が草刈りに行っておって、その人がこの人に会って助けて、そして我喜屋に連れて来て、こっちで長いこと生活させていたそうです。この伊良部祝女が、いよいよ自分の生まれ故郷の伊良部に帰るときになったから、「私も長いことあんた方のお世話になって、命は助かっているから、なにか記念すべき物を残さんといけないがなあ。」と思って、その人がこのテルク口説(くどぅち)という歌作ったというんです。これは本当に有名ですよ。 私はテルク口の名人だのに、「こんとのちうすがなし こんとのちあんしみ ゆかりぐとぅうぬきら かふうなことしたてぃら テリコミがうりそちぃ ナリコミがいもちょさ こちまささあやびぃん ことぅまささあやびぃん うみわびぃんかほそれ またまがんかほそれ みちまがんかほそれ ゆちまがやひくかほ あやじゃわりみるまり しるじゃわりなるまり かにこじまなるまり いしこじまなるまり くみぐりのぬしなる じんぐらのぬしなる この伊良部(いらぶ)祝女(ぬーる)という人の墓がこっちにあるわけ。あの墓にいる大きなハブは、祝女神の魂だと言って、人に見えることは見えるが、「このハブは、祝女の魂だから、これは取ってはいかない。」って、このハブを取らないようにしていたです。今はどこに行ったのか、最近このハブの話はないがね。
| レコード番号 | 47O381354 |
|---|---|
| CD番号 | 47O38C069 |
| 決定題名 | 伊良部祝女の漂着(共通語混じり) |
| 話者がつけた題名 | テルク口説の由来 |
| 話者名 | 西江幸進 |
| 話者名かな | にしえこうしん |
| 生年月日 | 19100927 |
| 性別 | 男 |
| 出身地 | 沖縄県島尻郡伊平屋村字我喜屋 |
| 記録日 | 19850226 |
| 記録者の所属組織 | 沖縄口承文芸学術調査団 |
| 元テープ番号 | 島尻郡伊平屋村我喜屋 T27 B14 |
| 元テープ管理者 | 沖縄伝承話資料センター |
| 分類 | 20,60 |
| 発句(ほっく) | - |
| 伝承事情 | - |
| 文字化資料 | 伊平屋村民話集 P 49 |
| キーワード | 宮古,伊良部,祝女,のろ,台風,難船,アグチャー,伊平屋,我喜屋,世話,テルク口説,歌,墓,ハブ,祝女神,魂 |
| 梗概(こうがい) | 宮古の伊良部(いらぶ)の祝女(のろ)が、向こうから台風に遇って難船(なんしん)したのか、この人が東海岸のアグチャーに漂流して着いたそうです。そしたら、こっちの伊平屋の我喜屋の人が草刈りに行っておって、その人がこの人に会って助けて、そして我喜屋に連れて来て、こっちで長いこと生活させていたそうです。この伊良部祝女が、いよいよ自分の生まれ故郷の伊良部に帰るときになったから、「私も長いことあんた方のお世話になって、命は助かっているから、なにか記念すべき物を残さんといけないがなあ。」と思って、その人がこのテルク口説(くどぅち)という歌作ったというんです。これは本当に有名ですよ。 私はテルク口の名人だのに、「こんとのちうすがなし こんとのちあんしみ ゆかりぐとぅうぬきら かふうなことしたてぃら テリコミがうりそちぃ ナリコミがいもちょさ こちまささあやびぃん ことぅまささあやびぃん うみわびぃんかほそれ またまがんかほそれ みちまがんかほそれ ゆちまがやひくかほ あやじゃわりみるまり しるじゃわりなるまり かにこじまなるまり いしこじまなるまり くみぐりのぬしなる じんぐらのぬしなる この伊良部(いらぶ)祝女(ぬーる)という人の墓がこっちにあるわけ。あの墓にいる大きなハブは、祝女神の魂だと言って、人に見えることは見えるが、「このハブは、祝女の魂だから、これは取ってはいかない。」って、このハブを取らないようにしていたです。今はどこに行ったのか、最近このハブの話はないがね。 |
| 全体の記録時間数 | 2:43 |
| 物語の時間数 | 2:39 |
| 言語識別 | 混在 |
| 音源の質 | ○ |
| テープ番号 | - |
| 予備項目1 | - |