
非常に秀才な子どもがおってよ、その子どもの親はおんぶされてよ、山に行きよったそうですよ。そしたらね、この親はね、ただね、木を折ってね、ここに置いて。また歩いてよ、また木の枝を置いておったそうですがよ。親がこうして木を折って捨てたのはね、それは自分の子どもがよ、道に迷わないように帰りなさいといって、そうしたもんですから、息子はですね、「これは、こうしていかん。」といってよ、また家(うち)にお婆(ばー)おんぶして連れてきてよ、なんとか、自分の家(うち)の床下にですよ、穴開けてですよ、ここでちょっと養っておったそうです。そしたらね、ある年にね、命令があったそうですよ。お婆さんが、「なぜあんたはこんなして悩んでいるか。」といったらね、「官(くわん)からね、こうこういう三つの問題あるから、もうどうするかと悩んでいる。」といったらね、そしたらお婆さんがね、「このくらいのことを問題にするか。」といってね、「灰でクルチナー綯ってきなさい言ってますがどうしますか。」と言うのは、もうすぐに、「それは、縄を火で焼いてもっていきなさい。」と答えて、また、木ですね、「同じ太さの木の根と末を確かめて来いという問題ですが。」と言うと、お婆さんがね、「木を水につけてね、早く沈むのが根っこでね、また浮かぶのが端だよ。」と。またもう一つは、「雄鳥(うーどぅい)の卵を取ってこいと命令があるんです。」と言ったからよ、「はーい、そんなら私のお父さんは子をなす〔産む〕といって、今準備して寝てる答えたらいいさ。」と言うから、そう答えたら、問題を出した親方がですね、「男が子を生むということがあるか。」と、そう叱ったそうです。するとその子どもはね、「そしたらあんた、雄鳥の卵どこから持ってきますか。」というわけ。これでもうゼロになったそうですよ。この親方がね、この子どもに、「君、自分で考えたか。」と言うたら、「いいえ。これはこういう、こういうで私の婆さんが考えました。」という。それからもう、「年寄りは捨てないで、養いなさい。」と六十で年寄りを捨てるのは解除になったらしいです。
| レコード番号 | 47O380946 |
|---|---|
| CD番号 | 47O38C048 |
| 決定題名 | 姥捨山 しばおり 難題(共通語) |
| 話者がつけた題名 | - |
| 話者名 | 金城光吉 |
| 話者名かな | きんじょうこうきち |
| 生年月日 | 19070315 |
| 性別 | 男 |
| 出身地 | 沖縄県島尻郡伊平屋村字我喜屋 |
| 記録日 | 19800908 |
| 記録者の所属組織 | 沖縄口承文芸学術調査団 |
| 元テープ番号 | 島尻郡伊平屋村我喜屋 T11 A09 |
| 元テープ管理者 | 沖縄伝承話資料センター |
| 分類 | 12 |
| 発句(ほっく) | - |
| 伝承事情 | - |
| 文字化資料 | 伊平屋村民話集 P186 |
| キーワード | 秀才,おんぶ,山,木の枝,息子,お婆,床下,命令,問題,灰,クルチナー,縄,木の根と,雄鳥,うーどぅい,卵,年寄り |
| 梗概(こうがい) | 非常に秀才な子どもがおってよ、その子どもの親はおんぶされてよ、山に行きよったそうですよ。そしたらね、この親はね、ただね、木を折ってね、ここに置いて。また歩いてよ、また木の枝を置いておったそうですがよ。親がこうして木を折って捨てたのはね、それは自分の子どもがよ、道に迷わないように帰りなさいといって、そうしたもんですから、息子はですね、「これは、こうしていかん。」といってよ、また家(うち)にお婆(ばー)おんぶして連れてきてよ、なんとか、自分の家(うち)の床下にですよ、穴開けてですよ、ここでちょっと養っておったそうです。そしたらね、ある年にね、命令があったそうですよ。お婆さんが、「なぜあんたはこんなして悩んでいるか。」といったらね、「官(くわん)からね、こうこういう三つの問題あるから、もうどうするかと悩んでいる。」といったらね、そしたらお婆さんがね、「このくらいのことを問題にするか。」といってね、「灰でクルチナー綯ってきなさい言ってますがどうしますか。」と言うのは、もうすぐに、「それは、縄を火で焼いてもっていきなさい。」と答えて、また、木ですね、「同じ太さの木の根と末を確かめて来いという問題ですが。」と言うと、お婆さんがね、「木を水につけてね、早く沈むのが根っこでね、また浮かぶのが端だよ。」と。またもう一つは、「雄鳥(うーどぅい)の卵を取ってこいと命令があるんです。」と言ったからよ、「はーい、そんなら私のお父さんは子をなす〔産む〕といって、今準備して寝てる答えたらいいさ。」と言うから、そう答えたら、問題を出した親方がですね、「男が子を生むということがあるか。」と、そう叱ったそうです。するとその子どもはね、「そしたらあんた、雄鳥の卵どこから持ってきますか。」というわけ。これでもうゼロになったそうですよ。この親方がね、この子どもに、「君、自分で考えたか。」と言うたら、「いいえ。これはこういう、こういうで私の婆さんが考えました。」という。それからもう、「年寄りは捨てないで、養いなさい。」と六十で年寄りを捨てるのは解除になったらしいです。 |
| 全体の記録時間数 | 4:04 |
| 物語の時間数 | 3:55 |
| 言語識別 | 共通語 |
| 音源の質 | △ |
| テープ番号 | - |
| 予備項目1 | - |