
モーイ親方は、あの時代は非常にやんちゃ者であったんですよ。だから、知恵で人を負かしてこの能力で人をオーケーさせたそうです。モーイの屋敷と隣の屋敷の境界に、蜜柑の木があってですね。その蜜柑の熟したときに、自分の家の庭に垂れてなっておんたんだから、これを取って食べたわけ。だから、隣の人が、「人の物をむやみに取って食べて、これではいかないから、おまえは、そんな盗人(ぬすど)の気持ちをもって、人の物を取るか。」と言って、殴ったり怒ったりして、自分の親父なんかにも戒められたわけさ。自分のお父さんなんかも三司官だから、親にも伝えて、非常に罰をくわされた。それでも、何も返答しない。何も怒りもしないで、それから、今度は知恵をだして、猫を殺して、その猫を向こうの庭の下がっておるところに持って行って、首をくびりつけ下げておいた。それが腐れて匂いするでしょう。だから、今度もまた向こうから、「また、こんなことをして。あんたの子は、こんな悪いことをしているが、あんたはこれですますか。」と一生懸命怒られて、親父も、「おまえは、何でこんな悪いことをするか。」と言っても、何も言わない。そして、最後のしまいにはね、「あんたは、家の庭に垂れておる物を私が取って食べたから、あんた怒ったでしょう。それじゃ、あんたの木に腐れた猫を下がっておるんだから、あんたが取るべきものじゃないか。これあんたの物だから、あんたがやったんじゃないか。その仕返しに、私はこうやった。」と言った。「ああ、これは間違ったことであった。」と言うて向こうが詫びたわけ。
| レコード番号 | 47O380871 |
|---|---|
| CD番号 | 47O38C044 |
| 決定題名 | モーイ親方 密柑(共通語) |
| 話者がつけた題名 | - |
| 話者名 | 宮城松助 |
| 話者名かな | みやぎまつすけ |
| 生年月日 | 19000204 |
| 性別 | 男 |
| 出身地 | 沖縄県島尻郡伊平屋村字前泊 |
| 記録日 | 19800907 |
| 記録者の所属組織 | 沖縄口承文芸学術調査団 |
| 元テープ番号 | 島尻郡伊平屋村前泊 T07 B05 |
| 元テープ管理者 | 沖縄伝承話資料センター |
| 分類 | 12 |
| 発句(ほっく) | - |
| 伝承事情 | 集まりの時や船員だった頃におもに年寄りから聞いた。 |
| 文字化資料 | 伊平屋村民話集 P210 |
| キーワード | モーイ親方,やんちゃ者,知恵,屋敷,境界,蜜柑,盗人,三司官,罰,猫,仕返し |
| 梗概(こうがい) | モーイ親方は、あの時代は非常にやんちゃ者であったんですよ。だから、知恵で人を負かしてこの能力で人をオーケーさせたそうです。モーイの屋敷と隣の屋敷の境界に、蜜柑の木があってですね。その蜜柑の熟したときに、自分の家の庭に垂れてなっておんたんだから、これを取って食べたわけ。だから、隣の人が、「人の物をむやみに取って食べて、これではいかないから、おまえは、そんな盗人(ぬすど)の気持ちをもって、人の物を取るか。」と言って、殴ったり怒ったりして、自分の親父なんかにも戒められたわけさ。自分のお父さんなんかも三司官だから、親にも伝えて、非常に罰をくわされた。それでも、何も返答しない。何も怒りもしないで、それから、今度は知恵をだして、猫を殺して、その猫を向こうの庭の下がっておるところに持って行って、首をくびりつけ下げておいた。それが腐れて匂いするでしょう。だから、今度もまた向こうから、「また、こんなことをして。あんたの子は、こんな悪いことをしているが、あんたはこれですますか。」と一生懸命怒られて、親父も、「おまえは、何でこんな悪いことをするか。」と言っても、何も言わない。そして、最後のしまいにはね、「あんたは、家の庭に垂れておる物を私が取って食べたから、あんた怒ったでしょう。それじゃ、あんたの木に腐れた猫を下がっておるんだから、あんたが取るべきものじゃないか。これあんたの物だから、あんたがやったんじゃないか。その仕返しに、私はこうやった。」と言った。「ああ、これは間違ったことであった。」と言うて向こうが詫びたわけ。 |
| 全体の記録時間数 | 3:54 |
| 物語の時間数 | 3:12 |
| 言語識別 | 共通語 |
| 音源の質 | ○ |
| テープ番号 | - |
| 予備項目1 | - |