ウンジャミとシヌグ(共通語)

概要

ここでは、7月17日には、ウンジャミというて行事があります。昔、ここでは方言でチタの島という 大島の喜界島(きかいがしま)ですね、向こうの祝女(のろ)が琉球の王様に会ってですね、そのお帰りにちょっと時化(しけ)があったもんですから、ここの部落に立ち寄って少しの間暮らしたそうです。それで、この喜界島の祝女さんがこの島を立つとき、ここの祝女さんと二〇名の島の女神の方々が島から見送る意味で、このウンジャミという行事は始まったそうです。それで、七月のお盆の行事から始まって、引き続いてですね、このまたシヌグというのがあります。このシヌグという行事は、子供さんが出来るようにというお願いの行事になっとります。シヌグのときには、前は、この下の方に小さい小屋をつくって、そこで豚をつぶしたりして字民(あざみん)が三日間ですね、行事しとるわけです。それで、マージヤといって前泊の地区に拝所がありますが、子供達がですね、ここから向こうの方へ、トーガメーゆうて二組の列つくって、ここから別れてですね、一組はこの部落の東の方廻って、一組はこの北(にし)の方を廻って行って、あっちの道で一緒になってマージヤに行って、向こうでやっぱ行事しよった。この二組は、行きしなの囃子になりますが、ずっと向こうに着くまで、「北(にし)なり、南(ふぇー)なり、トーガメイ。」というふうに掛け声して行った。それで、その通り道に、よその牛や馬がつないであったらですね、「これ、神様が通るんだ。」というふうな意味で、ぼんぼんこの牛でも馬でも叩いて避(よ)ける。人でも真向こうに会ったら、必ずどこか側へ寄って避(よ)けるようにしませんと、棒で叩かれてしまう。そういうふうな行事で、今でもですね、前泊の部落の方々が、「田名の方は昔はこうして、人も馬も牛も叩いていたよ。」とそういう話が出ますよ。この行事の前に、弓みたいな竹馬というのを作ります。そして、結婚してですね、二、三年、四、五年してでも子供が出来ない方はですね、わざわざ男の方を連れ出して来て、この竹馬という棒に縄を上から付けてですね、そして、男の方を馬に乗るみたいに乗せるんですよ。で、鍋の下の炭ですね、あれを子供出来ない男の人の顔に皆塗ってですね、そして、この下の方に小さい広っぱがありますが、そこを「どうどうどう」と言うて、「嫡子小(ちゃくしんぐわ)、長男が生まれるように。」と、乗せて歩くんです。こういうふうにまでして子供出来るように祈願する行事であったんですよ。

再生時間:5:33

民話詳細DATA

レコード番号 47O380684
CD番号 47O38C035
決定題名 ウンジャミとシヌグ(共通語)
話者がつけた題名 シヌグの話
話者名 前原三郎
話者名かな まえはらさぶろう
生年月日 19080313
性別
出身地 沖縄県島尻郡伊平屋村字田名
記録日 19800907
記録者の所属組織 沖縄口承文芸学術調査団
元テープ番号 島尻郡伊平屋村田名 T01 A01 
元テープ管理者 沖縄伝承話資料センター
分類 80
発句(ほっく)
伝承事情
文字化資料 伊平屋村民話集 P36
キーワード ウンジャミ,チタ,喜界島,祝女,琉球,王様,時化,お盆,シヌグ,豚,マージヤ,前泊,拝所,トーガメー,囃子,神様,田名,弓,竹馬,結婚,嫡子小,子供,祈願
梗概(こうがい) ここでは、7月17日には、ウンジャミというて行事があります。昔、ここでは方言でチタの島という 大島の喜界島(きかいがしま)ですね、向こうの祝女(のろ)が琉球の王様に会ってですね、そのお帰りにちょっと時化(しけ)があったもんですから、ここの部落に立ち寄って少しの間暮らしたそうです。それで、この喜界島の祝女さんがこの島を立つとき、ここの祝女さんと二〇名の島の女神の方々が島から見送る意味で、このウンジャミという行事は始まったそうです。それで、七月のお盆の行事から始まって、引き続いてですね、このまたシヌグというのがあります。このシヌグという行事は、子供さんが出来るようにというお願いの行事になっとります。シヌグのときには、前は、この下の方に小さい小屋をつくって、そこで豚をつぶしたりして字民(あざみん)が三日間ですね、行事しとるわけです。それで、マージヤといって前泊の地区に拝所がありますが、子供達がですね、ここから向こうの方へ、トーガメーゆうて二組の列つくって、ここから別れてですね、一組はこの部落の東の方廻って、一組はこの北(にし)の方を廻って行って、あっちの道で一緒になってマージヤに行って、向こうでやっぱ行事しよった。この二組は、行きしなの囃子になりますが、ずっと向こうに着くまで、「北(にし)なり、南(ふぇー)なり、トーガメイ。」というふうに掛け声して行った。それで、その通り道に、よその牛や馬がつないであったらですね、「これ、神様が通るんだ。」というふうな意味で、ぼんぼんこの牛でも馬でも叩いて避(よ)ける。人でも真向こうに会ったら、必ずどこか側へ寄って避(よ)けるようにしませんと、棒で叩かれてしまう。そういうふうな行事で、今でもですね、前泊の部落の方々が、「田名の方は昔はこうして、人も馬も牛も叩いていたよ。」とそういう話が出ますよ。この行事の前に、弓みたいな竹馬というのを作ります。そして、結婚してですね、二、三年、四、五年してでも子供が出来ない方はですね、わざわざ男の方を連れ出して来て、この竹馬という棒に縄を上から付けてですね、そして、男の方を馬に乗るみたいに乗せるんですよ。で、鍋の下の炭ですね、あれを子供出来ない男の人の顔に皆塗ってですね、そして、この下の方に小さい広っぱがありますが、そこを「どうどうどう」と言うて、「嫡子小(ちゃくしんぐわ)、長男が生まれるように。」と、乗せて歩くんです。こういうふうにまでして子供出来るように祈願する行事であったんですよ。
全体の記録時間数 8:00
物語の時間数 5:33
言語識別 共通語
音源の質
テープ番号
予備項目1

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