夫振岩(共通語)

概要

また、昔の伝え話ですがね、その話に、またひとつ花を咲かせましょうね。この話は、ある若夫婦が、結婚式もあげたらしいけど、この若夫婦の夫は、カンパチがあるので、(妻が)とってもきらっていた。それで、親同志が、「これは、どうすればいいんだろう。どうにか工夫して、これはぜひ、二人を夫婦にさせないといけない。」と言って、それから考え出したことは‥‥。この親たちは、昔の伝え話を聞いていたようだ。それで、この若夫婦を舟に乗せて、古宇利島の東の方に、夫振岩(うとぅふいじー)という岩があるけど、二人をこの夫振岩の上に連れて行って、登らせて、残りの人たちは、「さあ、ここで話し合いなさいね。」と言って、岸に一応逃げていった。二人は語りあったようです。だけど、もう、「いやだ、いやだ。」と思いながら、この女は。(そうしているうちに)もう北風が吹いて、北の風が吹いて、しぶきが顔にブンブンかかって、そこにいられなくなって、さらに寒くなってきたので、ブルブル震えて、あとは、もう、この女は、「こんなに苦しむよりは、二人はいっしょになった方がいいんじゃないかなあ。」と思って、とうとう、この夫にすがって、あとは夫婦になったという話。伝え話です。これで終ります。

再生時間:1:27

民話詳細DATA

レコード番号 47O382812
CD番号 47O38C144
決定題名 夫振岩(共通語)
話者がつけた題名
話者名 末吉盛男
話者名かな すえよしもりお
生年月日 19130902
性別
出身地 沖縄県島尻郡伊是名村字内花
記録日 19800906
記録者の所属組織 沖縄口承文芸学術調査団
元テープ番号 島尻郡伊是名村 T09 B11
元テープ管理者 沖縄伝承話資料センター
分類 20
発句(ほっく)
伝承事情
文字化資料 いぜな島の民話 P178
キーワード 若夫婦,カンパチ,親同志,工夫,舟,古宇利島,夫振岩,北風
梗概(こうがい) また、昔の伝え話ですがね、その話に、またひとつ花を咲かせましょうね。この話は、ある若夫婦が、結婚式もあげたらしいけど、この若夫婦の夫は、カンパチがあるので、(妻が)とってもきらっていた。それで、親同志が、「これは、どうすればいいんだろう。どうにか工夫して、これはぜひ、二人を夫婦にさせないといけない。」と言って、それから考え出したことは‥‥。この親たちは、昔の伝え話を聞いていたようだ。それで、この若夫婦を舟に乗せて、古宇利島の東の方に、夫振岩(うとぅふいじー)という岩があるけど、二人をこの夫振岩の上に連れて行って、登らせて、残りの人たちは、「さあ、ここで話し合いなさいね。」と言って、岸に一応逃げていった。二人は語りあったようです。だけど、もう、「いやだ、いやだ。」と思いながら、この女は。(そうしているうちに)もう北風が吹いて、北の風が吹いて、しぶきが顔にブンブンかかって、そこにいられなくなって、さらに寒くなってきたので、ブルブル震えて、あとは、もう、この女は、「こんなに苦しむよりは、二人はいっしょになった方がいいんじゃないかなあ。」と思って、とうとう、この夫にすがって、あとは夫婦になったという話。伝え話です。これで終ります。
全体の記録時間数 2:12
物語の時間数 1:27
言語識別 共通語
音源の質
テープ番号
予備項目1

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